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健康状態不安も…タイで辰吉は「金のなる木」

[ 2009年3月8日 21:23 ]

タオル舞った!辰吉TKO負けも「現役続行」

 【辰吉丈一郎TKO負け】今回の試合は大手旅行会社が観戦ツアーを挙行するなど観客のほとんどが日本人だった。昨年10月の復帰戦でも約350万円の収益が出ている。タイにとって辰吉は「金のなる木」なのだ。
 辰吉を2度破っている前WBCバンタム級王者でタイの英雄、ウィラポンがこのほど現役復帰を表明すると、現地のメディアはこぞって辰吉との対戦の可能性を報じた。注目度の高さもあって、タイで試合を組みやすい現状が背景にある。
 だが、頭部に打撃を加える危険な競技だけに日本ボクシングコミッション(JBC)は選手の健康管理には厳しく臨んでいる。JBCは昨年末、WBCと提携する米国の医療機関の専門的な検査を受けることを提案したが、辰吉は聞く耳を持たず、今回の試合を実施した。JBCの安河内剛事務局長は「重みのある選手。無事であればいいが…。後から(後遺症が)出てくることも考えられる。精密検査を受けてもらいたい」と話した。
 現役続行とは、裏返せばこれからも頭部にダメージを受け続けるということであり、将来も含めて健康が心配される。

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2009年3月8日のニュース