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ツナミが世界王座奪取!ド突き合い制した

[ 2009年2月27日 06:00 ]

1R張喜燕(左)に右フックを見舞う天海ツナミ

 日本女子初のWBA世界王者が誕生した。挑戦者の天海ツナミ(24=山木)が王者・張喜燕(28=中国)とのド突き合いを制し、2―1で判定勝ち。これで国内の女子世界王者は3人となった。

 新王者誕生を告げるアナウンスが流れると感情を抑え切れなかった。「うれしいに限ります。いや、尽きます(笑い)。泣くとは思わなかったけど、これがベルトの重みなんですね」。王者はアマチュア経験が豊富で、これまで対戦経験のないサウスポー。不利が予想されたが気持ちで負けなかった。得意の左フックは空を切ったが、右ストレートを上下に打ち分け98―92、97―95、95―96で判定をものにした。
 幼い頃、母・加律子(かつこ)さん(47)が離婚した。母の再婚で7人となったきょうだいの上から2番目。「家族のために強くなって、ファイトマネーをいっぱい稼ぎたい」。高校卒業後にサッカー選手を目指したもののケガで断念。ボクシングでの新たな夢の支えは家族だった。
 この日は、母親と5人のきょうだいが応援に駆け付けた。ファイトマネーは数十万円だが、リング上で母と抱き合った喜びはひとしおだった。

 ◆天海 ツナミ(てんかい・つなみ)本名・有馬真波(ありま・まなみ)1984年(昭59)8月13日、沖縄県生まれの24歳。鹿児島・神村学園高のサッカー部で同僚だった天空ツバサ(山木)とともに04年9月に上京。20歳の時にツバサの試合を見て、プロボクサーを志す。リングネームの由来は日本語がそのまま英語になったTSUNAMI(津波)から「世界に通用するように」と山木会長が命名。得意パンチは左フック。1メートル59・7。

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2009年2月27日のニュース