×

鮮烈裸絞め!元巨人・高野が初陣飾った

[ 2009年2月15日 06:00 ]

小笠原和彦にアキレス腱固めを繰り出す高野忍(左)

 元巨人の高野忍(34)が、プロレスデビュー戦を白星で飾った。14日、大阪府立体育会館第2競技場で行われたZERO1大阪大会で空手家の小笠原和彦(49)と異種格闘技戦(3分3R)で対戦。右ローキックでダウンを奪われながら、右ローキックでダウンを奪い返し、1R2分58秒、関節技からの裸絞めでレフェリーストップを呼び込んだ。緊張から動きは硬かったが、元プロ野球選手の転向で注目されたデビュー戦を勝利で飾った。

 試合前から緊張と重圧が交錯した。元プロ野球選手という異色の肩書を持つ高野のプロレスデビュー戦。入場時に着ていた空手道着をリング上で脱ぐと、赤いパンツとレガースを身に着けただけのたくましい肉体が現れた。野球のユニホームの下に隠れていた太い腕と厚い胸板。プロレスラー高野の誕生だった。

 デビュー戦の相手は、83年の極真全日本選手権準優勝の強敵。空手家との異種格闘技戦は、開始から清原和博氏に腕相撲で勝った伝説のパワーでじりじりと前に出た。だが「代打で行けと言われた感じ」と振り返った緊張もあり、相手の右ローキックで1分すぎにダウンを喫してしまった。

 しかし、負けるわけにはいかない。立ち上がると右ローキックでダウンを奪い返した。すかさず右アキレス腱固めに入り、さらに後ろに回り込んだ。「総合を練習してきたのが良かった」。裸絞めでレフェリーストップを呼び込むと「早く終わらせて良かった。打撃で倒したかったが、本当に緊張しました」と安どの表情を浮かべた。

 プロ野球を引退後は、大阪の環境関連商品会社「ウエスト・ジャパン」の取締役として第2の人生を送っていた。だが、友人のK―1リングアナウンサー、NAOKI氏を通じて昨年末にプロレス入りを決意。ファンだった故橋本真也氏が立ち上げたZERO1に入門し、名古屋市内の空手道場で練習に励んだ。デビュー戦は異種格闘技戦となったが、受け身などの基礎を身につけ、今後はプロレスラーとして戦うつもりだ。

 プロ野球選手からプロレスラーへの異色の挑戦を白星でスタートさせた高野は「きょうは全然動けていない」と反省したが、大谷晋二郎社長は「素材としては期待の新人。今後はここという時に出したい」と期待を寄せた。

続きを表示

2009年2月15日のニュース