巨人・菅野 どん底で見えた野球を楽しむ新たな新境地「忘れられない」1年から復活へ
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巨人・菅野智之投手(34)が、本紙の単独インタビューに応じた。昨年は故障も響いてプロ11年目で最少の4勝にとどまった右腕が、どん底で感じたあと数年とする現役生活への思いと野球を楽しむという新たな境地。復活を目指す今季へ向けた強い決意も含め、チーム最年長投手となった現在地の心境を余すところなく語った。(聞き手・小野寺 大)
――12年目を迎える今の心境は。
「毎年違うけど、思うように自主トレができなかった時は不安だし、今年みたいに順調に来ている時は、楽しみな部分が凄くある。ただ、新鮮な気持ちというのは、正直あまりないかな」
――昨年12月のハワイでの約1カ月間の自主トレが充実。直球の質に手応えがある。
「重点的にやったというよりも、体の機能的なものが良くなってきて、ボールを投げ始めたらそういうものを手に入れることができたっていう方が正しいかな」
――昨年は開幕前の右肘の張りなどで出遅れもあり、自己最少の4勝だった。
「開幕戦投げるとかじゃなく、開幕戦のメンバーにいられなかったっていうのが、やっぱり一番。本当に野球人生終わっちゃうなって思った。そこからリハビリを2カ月したけど、球速も落ちたままだった。改めて自分の中で、あんまり理論づけて野球をやってこなかったというか“足上げて、体重移動して、腕振ったら、そこに行くでしょ”という感覚だったから、自分の投げ方を説明しろと言われてもできなかった。それを久保さん(巡回投手コーチ)と一緒に、改めて一から投球フォームを、つくり上げて。野球人生でそういう作業をしたことがなかったから、もう無理だなってところから、さらにもっと上を目指せるなって思えたシーズンだった」
――理論づけて毎年投球フォームを変えているように見えていたが。
「自分の中では変えているつもりなんだけど、年齢とともにそういう動きだったり、考え方とギャップがあるから、自分が思ってるよりも変わっていなかったのかもしれない。それを去年気づいた。何かを変えようと思ったら、頭で100考えているところだったら、250ぐらい考えて、それを動きに反映していかないと、やっぱり大きく変えることはできないんだなと思った」
――昨年6月の復帰登板後の「あと何年続けられるか分からない」という言葉が印象的だった。
「リハビリをしている時に、真剣に“あと何年できるんだろうな”って。今まで考えたことがなかったけど“あとやっても4年とか5年なんだろうな”って思った時に、このまま自分の考えを貫き通すのか、新しいことに挑戦するのか、また肘だったりどこか手術して、そっちのステップに行くのか?とかね。あの復帰登板ではまだ万全ではなかったけど、もう投げられないと思った状態からここまで来られたということは、やるべきところはやっぱりここ(マウンド)での仕事なんだなと強く思った」
――ケガを美談にしたくないとも話していた。
「順調に去年も12、3勝してチームに貢献してたら、そっちの方が絶対、僕はいいと思う。でも、それができないから多分そういう試練が来たと思っている。美談にしたくないという気持ちもあるけど、去年に関しては、あの期間というのは、本当に自分の中では忘れられない期間だったと思う。久保さんとも話しているけど、ここからが勝負。今は本当に投げることが楽しい」
――これからの自身に期待することは。
「(野球人生が)残り少ないからこそ、あんまり期待しすぎちゃいけないなと。自分の性格は分かってるし、それが自分の首を絞めるってのは、凄く分かっている。投げられる喜びをしっかりかみしめて毎日、野球をしたい。楽しむってちょっと語弊があるかもしれないけど、そういう気持ちで野球をやったことがない。気楽にみたいな。今年一年はそういう気持ちでちょっとやってみようかなと思っています」
――楽しむという感情を封印していた。
「楽しさを忘れてから、怖さを知ってから成績が伸びたしね。だから一概にどっちがいいとは言えない。でも、そういう経験を死ぬほどしてきたし、ちょっとぐらい楽しんで投げてもいいのかなって最近は思ったりもする。ヘラヘラするとかじゃなくて、投球で遊び心だったりとか、いろいろなことを試したりとか、そういう投球をしてもいいのかなと」
――投手陣ではチーム最年長。自分の役割は。
「いろいろなところでチームを支えるっていう言葉を使ってるけど、やっぱりプレーで支えたい。裏で“みんな頑張って”っていうのは早すぎると思う。まだまだ表舞台で活躍したいって気持ちは強いから、まずはやっぱり成績を残さないと。成績で引っ張っていくってのが一番」
――今季の目標や、野球人生の中であり続けたい選手像は。
「今年は環境も変わって、一緒に現役をやっていた選手が監督や投手コーチになって戻ってきた中で、凄い熱い言葉もかけてもらった。この年齢だけど変わらなきゃいけないと思ったことがたくさんあった。その環境の中で自分がどれだけやれるかっていうのは、本当に楽しみ。良くても悪くても、常にチームの先頭に立っていられるような立ち居振る舞いをしたいと思います」
≪エース継承の思い≫【取材後記】濃密な20分だった。昨年、ジャイアンツ球場で菅野のリハビリを間近に見ていた。「あの時こんなことを考えていたのか」と感じることばかりだった。
予定していた質問を終え、最後に意を決して「エース」と呼ばれてきたことについて聞いた。返ってきた「現状、戸郷なのかもしれないけど」という第一声はなかなか聞けない言葉だった。ただ、長年エースと呼ばれ続けてきたプライドを持ちながらこう続けた。「まだ戸郷も何も成し遂げていない。戸郷でも(山崎)伊織でもいいし、誰がエースでもいいけど、やっぱりジャイアンツのエースは12球団で一番良い投手じゃないといけないと思っている」。そして「そこを目指してほしいし、そのための手助けはいくらでもするし、そうなってもらいたい」と継承への思いも口にした。背負いすぎていたものを取り払ったように見える右腕。新しい姿を必ず見せてくれるはずだ。(小野寺 大)
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