スポーツ科学の進化&意識の変化-3人は世代交代の象徴

[ 2023年12月4日 04:35 ]

男子ゴルフツアー 日本シリーズJT杯最終日 ( 2023年12月3日    東京よみうりCC=7023ヤード、パー70 )

8番、ティーショットを放つ蝉川泰果(撮影・藤山 由理) 
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 【深堀圭一郎の目】蝉川の強さの最大の要因は、常に攻めの気持ちを失わないところにある。昨年の三井住友VISA太平洋マスターズで守りに入って優勝を逃した反省から“攻め続けないと勝てない”と気持ちを入れ直したと言っていた。

 この日も思い切りの良さを生かしてクラブを振り切り、中島、石川を常に飛距離で置いていった。ミスを犯してもしっかり反省し、それを引きずらないところも勝負強さにつながっている。それが表れたのが名物の18番。3日目はグリーンの奥に乗せてしまいダブルボギーを叩いたが、この日は“18番は手前から攻めろ”の鉄則通り、25ヤードのアプローチをしっかり寄せて優勝をたぐり寄せた。

 今季は若手の台頭が目立った。躍進の理由の一つに、スポーツ科学の進化によって効果的な技術の習得ができるようになったことが挙げられる。さらに、トレーニングに対する意識の変化も見逃せない。中島は試合の宿泊先を決める際、ジムが近くにあることを優先。試合中でも毎朝ジムで汗を流してからコースに来ている。

 金谷を含めた3人はゴルフ界の世代交代の象徴だ。一時代を築いたAONとはまだ比べるべくもないが、3者が結果を残し続けてファンの期待に応えていけば近い将来“新3強”と呼ばれるようになるかもしれない。(プロゴルファー)

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