丸山希 ケガで五輪逃した苦難乗り越え「最高の景色が見られた」伊藤に僅差の2位でW杯初の表彰台

[ 2023年2月5日 23:17 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第17戦 ( 2023年2月5日    ドイツ・ビリンゲン ヒルサイズ=HS147メートル )

W杯第17戦で日本女子史上初の表彰台独占の快挙を成し遂げた(左から)2位の丸山、6年ぶり優勝の伊藤、3位の高梨(AP)
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 伊藤有希(28=土屋ホーム)が6年ぶりとなるW杯通算6勝目を挙げた。1本目に137メートルの大ジャンプを完璧に飛ぶと2本目も134.5メートルを飛び歓喜の雄たけび。2016―17シーズンに札幌大会で初優勝してから一気に5勝を挙げて自己最高の総合2位に入って以来、6年ぶり6度目のW杯優勝となった。丸山希(24=北野建設)が2位、前日4日の第16戦で通算114回目の表彰台となる3位に入った高梨沙羅(26=クラレ)は2日連続となる3位で日本勢が女子史上初の表彰台独占。勢藤優花(ヤマチューン)は10位だった。

 18年からW杯に参戦している丸山のこれまでの最高順位は4位。この日の1本目は133メートルを飛び、2本目は136.5メートルの大ジャンプ。着地後には万歳ポーズで喜びを爆発させた。最後の伊藤の完璧なジャンプには拍手を送った。ポイントは4.3差。優勝にはわずかに届かなかったが、うれしい初表彰台に「ずっと憧れていた先輩と一緒に表彰台に立てて、うれしい気持ちでいっぱい」と笑顔がはじけた。

 昨シーズンは21年10月の全日本選手権ラージヒルで転倒して左膝前十字じん帯損傷の重傷を負い、大きな目標だった北京五輪出場も逃した。「ケガをした時からいろんな人にサポートしてもらったおかげで、最高の景色が見られた」。言葉に喜びと感謝があふれた。

 ▽ジャンプ女子個人第17戦 ( )の数字は1、2本目の飛距離
(1)伊藤 有希(土屋ホーム)233・3点(137、135・5)
(2)丸山  希(北野建設) 229点  (133、136・5)
(3)高梨 沙羅(クラレ)  222・6点(137・5、133)

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