青木瀬令奈が通算14アンダーでツアー3勝目 約1年ぶりの勝利に「本当にうれしい」“懺悔ノート”実る

[ 2022年7月3日 15:54 ]

女子ゴルフツアー 資生堂レディース最終日 ( 2022年7月3日    神奈川県 戸塚CC西C=6570ヤード、パー72 )

<資生堂レディース・最終日>優勝を決め笑顔を見せる青木(撮影・西尾 大助)
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 1打差単独首位から出た青木瀬令奈(29=フリー)が6バーディー、3ボギーの69をマークし、大会記録を更新する通算14アンダーで今季初優勝を手にした。昨年6月の宮里藍サントリー・レディース以来のツアー通算3勝目。過去2勝はいずれも逆転優勝だっただけに、自身初の逃げ切りでの勝利となった。

 ギャラリーに囲まれた最終18番グリーン。青木は短いウイニングパットを沈めると、両手を挙げてギャラリーからの祝福に応えた。約1年ぶりの勝利。29歳は「前回優勝できたのが1年ちょっと前。そこから毎週優勝を目標にやってきたんですけど、なかなかチャンスが来ても勝ちきれないことがあったので凄く苦しかった。前回は無観客ということで。この大ギャラリーの中で優勝することができて、本当にうれしいです」と実感を込めた。

 1打差の単独首位から最終ラウンドをスタートも、出だしの1、2番と連続ボギーが先行。一時は首位から後退する。しかし、ここから強さを発揮。続く3、4番で今度は連続バーディーを奪い返す。そして後半10番からは圧巻の3連続バーディーを奪取。ここで一気に後続を突き放した。

 昨年6月に4年ぶりの2勝目を挙げた。この勝利が逆に、ゴルフへの姿勢が変わるきっかけとなった。これまではゲームを見たり漫画を読むことで“オフ”をつくり、リラックスする時間を過ごしていた。それを封印。「今までは逃げたい現実から逃げていたけど、逃げないようにした」。夜は“懺悔ノート”を書き、ゴルフの内容や勝てなかった理由を自己分析。ノートはもう6冊目に入った。

 「どうやったら勝てるのか」――。徹底的にゴルフに向き合ってきた1年間。そんな変化が「人生が変わる1勝になると思う」と語っていた、この勝利へとつながった。

 ◇青木 瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日、群馬県前橋市出身の29歳。父の勧めで7歳でゴルフを始め、07年にナショナルチーム入り。前橋商時代の08年に全日本女子パブリックアマ選手権優勝、全国高校選手権優勝。11年にプロ転向し、17年のヨネックスレディースでツアー初優勝した。趣味は宝塚観劇やピアノ。1メートル53、50キロ。

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