アメフト立命大 決戦を前に露呈した「弱点」 古橋監督、QB野沢のゲキに、OLが奮起できるか

[ 2021年11月1日 05:30 ]

関西学生アメリカンフットボール1部リーグAブロック   立命大45―21神戸大 ( 2021年10月31日    王子スタジアム )

<神戸大・立命館大>1Q、パスを出す立命館大・野沢(撮影・後藤 正志)
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 6TDで神戸大に快勝して1位通過を決めたのに、立命大の古橋由一郎監督は、課題を聞かれ、少し表情を険しくした。

 「オフェンスライン(OL)は物足らないですね。ランプレーが全く出ていない」

 スクリメージラインの最前列に並ぶOLは、オフェンスプレーの生命線。眼前で構えるディフェンスライン(DL)との1対1を制することで、ランプレーならRBに走路が生まれ、パスプレーならQBに時間的余裕ができる。立命大の獲得ヤードは、パス259ヤードに対し、ランは136ヤード。特に前半は、QB野沢研(4年)のパスに「おんぶにだっこ」の状態だった。その司令塔も辛辣な言葉で、ユニットに奮起を促す。

 「OLは最悪。1対1で勝てていないし、メチャクチャ大きな問題です」

 もちろん、思わぬ形で注目が集まった彼らも、手をこまねているわけではない。試合前まで1週間、全体練習前にOLパートだけで自主特訓。低く当たることをテーマに、研鑽を積んできた。「スターターの選手は危機感を感じているけど、それが全員に浸透していない。そこが問題点です」。OLを代表して、東海林優介(4年)が内情を打ち明けた。

 関学大との優勝決定戦まで2週間。OLの底上げが実現しなければ、宿敵の打倒、そして6年ぶりの甲子園ボウル出場など望めない。

 「何か一つスイッチが入ったら、OLもやってくれるはずです」

 野沢は最後に期待の言葉を残した。アメフトの原点ともいうべきライン戦。立命大OLが熱き戦いを制した時、長年立ちはだかってきた青い壁を突破できる。

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2021年11月1日のニュース