ママさんハードラー寺田明日香は娘との約束「きんめだる」に届かず2位

[ 2020年10月3日 20:27 ]

陸上 日本選手権最終日 ( 2020年10月3日    新潟市・デンカビッグスワンスタジアム )

<陸上日本選手権最終日>女子100メートル障害決勝、青木益未(左)は寺田明日香との激戦を制し優勝(撮影・小海途 良幹)
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 「きんめだる」はあと一歩届かなかった。女子100メートル障害の日本記録保持者、寺田明日香(30=パソナグループ)は13秒14で2位。終盤に離される形で、今季成長が著しい青木益未との2強対決に屈した。

 「調子を上げられなかった。大きい大会でどれだけ実力を発揮できるかが、トップ選手は大事。私に備わっていないところ」

 3連覇を達成した10年以来、10年ぶり4度目の日本一を手にできなかった。冷静に敗北を受け止めた。

 5歳の長女・果緒ちゃんのために、今大会に臨んだ。9月にあったイベントでは、今大会の目標を、ひらがなで「きんめだる」と書いた。理由を聞かれると「去年は3位で銅メダル。娘は“どんめだる”と言うのですが、“きんめだるがほしい”と言うので、それを持って帰りたい」と母親の顔をのぞかせた。緊急事態宣言中は活動が制限され、その分、家庭で過ごす時間が増えた。三食食事をつくり「どうやってメニューをやりくりするかを学べた」と笑う。

 引退、結婚、出産、7人制ラグビー挑戦、陸上復帰という異色の道をたどるママさんハードラー。五輪でのメダルを目指し、さらなるレベルアップに挑む。

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2020年10月3日のニュース