【丸山茂樹 メジャー基準】初Vのモリカワ ビッグプレーできる条件全てそろっていた

[ 2020年8月11日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー 全米プロ選手権最終日 ( 2020年8月9日    カリフォルニア州TPCハーディングパーク=7251ヤード、パー70 )

戦後3番目の若さでメジャー初制覇した日系米国人のモリカワ(AP)
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 モリカワ選手が最終日に素晴らしいプレーを見せてくれました。ゴルフの内容はもちろんのこと、メンタルも強かったですね。

 ただ、メジャーで優勝するためには特別な運も必要になります。その象徴的なシーンが、294ヤードの短いパー4の16番で奪った1オンのイーグル。勝つ時というのは、第1打が毎回気持ち良くセカンドを打てる所に行ったり、パー3で迷わずバッグからクラブを抜くことができたりします。16番はグリーンの右サイドにピンが切ってあり、彼の1Wの飛距離と持ち球のフェードがピッタリと合っていた。勝負を決定づけられるような、ビッグプレーができる条件が全てそろっていた感じでした。

 彼は松山選手と同じようにアイアンの安定感が抜群です。この日のようにパットが決まれば怖いものはない。一回り小さいタイガー・ウッズのような印象です。将来的にもう少し飛距離が欲しいと思うかもしれませんが、彼は賢いので自分の体のポテンシャルを分かっている。無理をしてそれを追い求めるようなことはしないと思います。これからますます楽しみな選手です。

 松山選手はあれだけ不満を口にしていながら、22位でフィニッシュしました。さすがですよ。もっと自分に自信を持っていい。次のメジャーの全米オープンでも優勝争いのチャンスは十分あります。(東京五輪日本代表ヘッドコーチ) =終わり=

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2020年8月11日のニュース