朝乃山 2度目賜杯へ照ノ富士と1敗対決 「元大関の先輩。胸借りるつもりで攻めたい」

[ 2020年7月31日 05:30 ]

大相撲7月場所12日目 ( 2020年7月30日    両国国技館 )

北勝富士(左)を攻める朝乃山(撮影・西海健太郎)
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 新大関の朝乃山と大関経験者の照ノ富士が1敗を守った。照ノ富士は玉鷲の突き押しを受け止めてから寄り切り、朝乃山は右からのすくい投げで北勝富士を転がした。11日目に初黒星を喫した横綱・白鵬は御嶽海の突き落としを食らって連敗。優勝争いから一歩後退した。13日目は朝乃山と照ノ富士の新旧大関対決。勝った方が単独トップとなる大一番となる。

 反応が抜群だった。大関の朝乃山が先に両手をついた、立ち合い。得意の右はすぐ差せたが左上手が遠い。左手を伸ばすこと2度。逆にまわしを許すまいと警戒して北勝富士の腰が引けた瞬間、豪快に右かいなを返して横倒しにした。

 「上手は取れなかったけれど、すくい投げは思い切りいけた。それが勝因になりました」

 警戒したのは相手の立ち合いの強さだった。近大出身の朝乃山は日体大の北勝富士の1学年下で、学生時代から手の内を知る。「踏み込み負けしないように」との思惑通り、立ち合いで一歩も後退せず、6月末から専属トレーナーをつけた成果を示した。「当たりが重い。当たり勝って、足を動かして圧力をかけているから右も差せる」と八角理事長(元横綱・北勝海)は評価した。

 横綱・白鵬が敗れ、13日目は2人だけとなった1敗同士の一番。照ノ富士とは所属部屋の場所が近く、出稽古で肌を合わせた印象を「上背があって重たい。今日(の玉鷲戦)も下半身がどっしりしていた」とみている。相手は幕尻。しかし朝乃山の挑戦者魂に変わりはなく「元大関の先輩。胸を借りるつもりで、先に先に自分から攻めていきたい」と誓った。 

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