どうなる選手選考 トランプ大統領発言の影響大 東京五輪「延期」になったら…

[ 2020年3月14日 05:30 ]

東京駅前に設置された東京五輪のカウントダウンボード(撮影・村上 大輔)
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 東京五輪は開幕まで5カ月を切り、各方面の準備は既に最終段階を迎えている。ここに来てクローズアップされてきた「延期」は過去に例がなく、大きな影響が出ることは避けられない。

 (1)選手選考 代表内定者がいても、再選考が必要となる可能性が高い。各競技とも20年の開催が前提で、国内外の競技団体は新たな選考基準を設定することになる。一方で、現内定選手の「権利」を無視するのも難しい。また、1年以上の延期となれば、原則23歳以下が条件の男子サッカー代表の扱いも議論が必要となる。

 (2)会場・施設 東京都以外も含めて43ある競技会場をそのまま使えるのか。野球やサッカーなどの会場は本来のリーグ戦や大会の開催に再び影響が出る。また、五輪後の利用方法が定まっていない新国立競技場は、年間約24億円とされる維持費の問題が浮上。東京都が1300億円以上をかけて整備した6カ所の会場も収支が見えなくなる。計23棟のマンション(計5600戸)として一般販売される選手村は、既に申し込みが始まっている。

 (3)チケット 開催時期がずれれば再販売が確実。既に販売された計約448万枚は払い戻しを余儀なくされる。

 (4)ボランティア 組織委員会や都が募集した約12万人が、延期されても従事できるか微妙。募集しなおす必要が出てくる。

 (5)スポンサー 今年までの契約でスポンサー料を支払った各企業は一番の“稼ぎ時”を失う。延期時は新たな料金が必要となる可能性もあり、反発が予想される。

 (6)聖火リレー ギリシャ国内で始まったが、13日に中止が決定。現在も燃えている聖火をどう扱うのかは不明。19日のアテネでの引き継ぎ式は無観客で実施する。

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