三上、女子3メートル板飛び込み五輪決めた!鳥取出身18歳が夢切符

[ 2019年7月19日 05:30 ]

水泳世界選手権第7日  ( 2019年7月18日    韓国・光州 )

決勝進出を決め寺内に祝福され笑顔を見せる三上(左)
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 女子3メートル板飛び込みの準決勝で、三上紗也可(18=米子DC)が307・95点で7位となり、20年東京五輪の出場が事実上決まった。内定条件は決勝進出の12位以内だった。19日の決勝を棄権しない限り自身初の五輪切符を獲得する。アーティスティックスイミング(AS)のデュエット・フリールーティン(FR)決勝で乾友紀子(28=井村ク)吉田萌(24=ザ・クラブピア88)組は93・0000点で4位だった。

 普段通りノートに目を通して、三上は飛び込み台に立った。最終5本目のひねり技を決めて鮮やかに入水。7人を残して暫定首位に立ち、五輪切符を手中に収めた。「まだ実感はなくてフワフワしている。この結果で全てが報われる。飛び込みが運命の競技だった」。緊張をほぐすため、ダイブ直前には演技ポイントを書き込んだ自作ノートを確認。中学時代から続けるルーティンを貫き、大一番でも平常心を保った。

 競技開始は小学2年時。学校で配布された体験教室のチラシを見て「面白そう」と参加したのがきっかけだ。今春、米子南高を卒業。強豪大学からの勧誘を断り、環境の整う米子DCに残った。練習量は高校時代の2倍近い1日約6時間に増加。来年の東京五輪後は競技が盛んな米国留学を計画するなど、飛び込み一筋の人生を送る。県協会から合宿費などの支援を受けており「五輪に行くことが、鳥取の方々への恩返しになる」と笑顔を見せた。

 予選、準決勝は女子では世界でも数人しかできない高難易率の5154B(前宙返り2回半2回ひねりえび型)を温存。成功率は約50%で、決勝での採用可否を問われた安田千万樹(ちまき)コーチは「内緒にしておきます」とニヤリと笑った。三上は「8位以内が目標だけど、もう少し上に行けるかなと思う」と意欲。決勝で大技に成功すれば表彰台も夢ではない。

 【三上 紗也可(みかみ・さやか)】

 ☆生年月日 2000年(平12)12月8日生まれ、鳥取県出身の18歳。
 ☆コーチ 米子ダイビングクラブ(DC)で指導を受ける安田千万樹コーチ(48)は94年広島アジア大会銅メダリスト。準決勝前には2人で歩んできた過去のアルバムを見てモチベーションを高めた。
 ☆ケガ 中学3年時に腰椎の疲労骨折「腰椎分離症」となり、技の練習から1年近く遠ざかった。昨年5月には入水時の衝撃で、左肘じん帯を損傷。同年7月には練習中に板で頭をぶつけて一時的に記憶を失うなど、ケガに苦しんできた。
 ☆トラウマ 小学生時代のピアノ発表会で簡単なパートで間違えたことがトラウマ。試合中も過緊張に陥ることがあり「凄く緊張しやすいタイプ」。
 ☆サイズ 身長1メートル55、体重53キロ。

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