大相撲チケット、来年夏場所から価格細分化 曜日で差も

[ 2019年5月31日 05:30 ]

満員御礼の両国国技館
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 日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で理事会を開き、本場所の入場料金を改定することを承認した。これまで年間6場所、15日間で均一だった入場料を細分化。場所別、曜日別に差をつけるほか、土俵との距離に応じて席種も分けるという。7月の名古屋場所後に新入場料金を発表し、来年夏場所からの実施を予定している。

 本場所の大入り満員が続く中、相撲協会が新たな一手を打ち出した。現在の入場料金は、東京場所と地方場所、平日と週末にかかわらず均一の価格帯だが、これに「幅」を持たせる。芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「多くのお客さまが観戦できることを目標にする。大きく上げるところと下げるところで変えていく。子供たちにも入りやすいようにしたい」と狙いを説明した。

 入場料の改定は、消費税増税に伴って値上げした2014年5月の夏場所以来となる。たとえば、同じ升席でも土俵に近く、多くの購入希望者が集まる席と、そうでない席で価格差をつける。初日や中日などの週末、優勝争いが過熱する13日目以降は前売り段階でほぼ完売となるが、比較的購入しやすい平日とも差をつけるという。

 さらに、年3度の東京場所と名古屋、大阪、九州の各地方場所の価格も改定の対象となる。芝田山広報部長は「地域によっては物価の差もある。地方場所の担当者からも(改定してほしいとの)話が出ている」と話し、地域差に反映した価格を設定する意向を明かした。新料金は、来年の夏場所での適用に向け今後調整。伝統の世界でも、時代に即したチケット販売が行われることになる。

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2019年5月31日のニュース