鈴木、ハーフで日本人3人目の7分台 フルでの“20分切り”見えた!

[ 2019年2月4日 05:30 ]

第73回香川丸亀ハーフマラソン大会 ( 2019年2月3日    丸亀市・香川県立丸亀競技場付属コース )

女子で日本歴代3位となる1時間7分55秒で2位に入った鈴木
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 女子はリオ五輪5000メートル代表の鈴木亜由子(27=日本郵政グループ)がハーフマラソン日本女子歴代3位の1時間7分55秒の好記録で2位に食い込んだ。初めてのハーフで、日本人女子として13年ぶりの1時間7分台。既に出場権を得ている9月の20年東京五輪代表決定レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」へ向け、弾みをつけた。

 理詰めの練習でコツコツと実力を蓄えてきた国立大出身の頭脳派ランナー・鈴木が、ゴールした瞬間に自分の目を疑った。

 「アッ!7分台出たんだって感じでした。練習からはこのタイムは想像していなかったので」。5キロを16分2〜11秒のペースで淡々と走る。残り2キロからのスパートで優勝したサイナに後れを取ったが、日本人3人目の7分台を叩き出した。

 初マラソンだった昨年8月の北海道マラソンを2時間28分32秒で制してMGC出場権を獲得した。1月に左足甲の疲労骨折を発症してからわずか7カ月。痛みを抱えながらの快挙だった。今大会は、地元・愛知の優勝に最終9区10キロで貢献した先月13日の全国都道府県対抗駅伝からの転戦。合宿など仕上げを意識した特別メニューは挟まず、調整途上でまたも快走を見せた。

 同日に行われた別大毎日マラソンを視察していた日本陸連の瀬古利彦・マラソン強化戦略プロジェクトリーダーも鈴木の快走に歓喜する。「そうそう出るタイムではない。彼女は日本では3本の指に入る選手。当然五輪代表でも不思議ではない」としたうえで「2時間20分切る力があるという証です」とMGCでの快走に期待した。

 次走は17日の青梅マラソン(30キロ)。3月の東京マラソンを選択する選手も多い中、駅伝から10キロ単位で距離を延ばし、独自の脚づくりを展開。低迷する日本女子マラソン界に、待望のヒロイン候補誕生の予感が漂っている。

 ◆鈴木 亜由子(すずき・あゆこ)1991年(平3)10月8日生まれ、愛知県豊橋市出身の27歳。中学ではバスケットボール部に所属も、2、3年時に全国都道府県対抗女子駅伝で区間賞。進学校の時習館高で本格的に競技を始め、名古屋大4年時の13年ユニバーシアード大会(カザン)1万メートル優勝。日本郵政グループ入りし16年リオ五輪出場も5000メートル予選落ち。初マラソンだった昨年8月の北海道マラソンで2時間28分32秒で優勝。1メートル54、39キロ。

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