スーパーボウル MVPはWRエデルマン 故障と処分のどん底からの栄光

[ 2019年2月4日 13:13 ]

MVPに選出されたペイトリオッツのWRエデルマン(AP)
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 第53回NFLスーパーボウルのMVPには10回のレシーブで141ヤード(平均14・1ヤード)を獲得し、ペイトリオッツの決勝TDにつながる貴重なキャッチもマークしたWRジュリアン・エデルマン(32)が選出された。

 スーパーボウルでWRがMVPに選出されたのは2009年のサントニオ・ホームズ(スティーラーズ)以来、10年ぶり史上7人目。ペイトリオッツのWRで受賞したのは2005年のディオン・ブランチ以来、2人目となった。

 守備陣からの選出の可能性もあったが、随所でQBトム・ブレイディー(41)のターゲットとなってプレーをつないだことが高く評価された形。エデルマンは「精神的にも肉体的も疲れたけれど、今は夢のようだ」と喜びを爆発させた。

 ブレイディーとは対照的にここ数年は“どん底”に突き落とされていた。2017年のプレシーズン・ゲームで右膝の前十字じん帯を断裂し、このシーズンは全休。今季に復帰したが、今度は薬物規定違反で開幕から4試合の出場停止処分を科せられた。復帰したのは昨年10月5日のコルツ戦から。ところが10月27日にピッツバーグでシナゴーグ(ユダヤ礼拝所)での銃乱射事件で11人が死亡すると、これまであまり主張していなかったユダヤ系米国人の1人として哀悼の意を示した。

 それでも「何事も信じることだ」とエデルマンは信念を貫いてプレー。レギュラーシーズンで出場した12試合でチーム最多の850ヤードをレシーブで獲得した。

 2009年のドラフトでは最終7巡目(全体232番目)に指名された1メートル78という小柄なレシーバー。昨季のスーパーボウルは故障のために試合を見るだけだったが、今季は再びブレイディーのメーン・ターゲットとなって“どん底”から“頂点”にたどりついた。

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