貴ノ岩 勇み足で痛恨の初黒星「最後の詰めが出られなかった」

[ 2018年5月18日 16:05 ]

大相撲夏場所6日目 ( 2018年5月18日    両国国技館 )

 西十両11枚目の貴ノ岩(28=貴乃花部屋)が痛恨の黒星を喫した。東十両13枚目の照強(23=伊勢ケ浜)を左の張り差しから一気に土俵際まで運び、勝負が決まったように見えた。だが、棒立ちの照強は土俵を割りそうになっていた左足を再び土俵内に戻し、エビ反りになりながら残した。照強の体は死んでいるという見方もできるが、行司軍配は照強。物言いがついたものの、協議の結果、照強の左かかとより先に貴ノ岩の右足が出ているとみなされ、勇み足で貴ノ岩が敗れた。

 初日からの連勝が止まった貴ノ岩は「最後の詰めが出られなかったということですね」と反省した。勝負が決まったと思ったのかと聞かれると「少し、それはあったかもしれない。厳しくいけなかった。優しかったかな」と振り返った。

 照強は驚異の粘りで4勝2敗。貴ノ岩の張り手を受けて「テンプルに入った。記憶が飛んだ。気づいたら土俵際だった」という。それでも「もうろうとしたけど、まだ出ていない」と気づき、右から首投げを放つようにして残した。土俵上での協議は長引いたが「相手の足が出るのが見えたし、確実に勝ったと思った」と自信満々の勝ち名乗りだった。「泥臭いのが俺の相撲。なかなかない相撲」。映画「マトリックス」でキアヌ・リーブスが演じたネオが銃弾をよけるシーンと同様の体勢から勝利をつかみ、取組後は冗舌だった。

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2018年5月18日のニュース