小平の米ツアー初Vに美保夫人あり 練習、試合に“遊び”まで

[ 2018年4月22日 10:30 ]

横断幕の出迎えに笑顔の小平
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 21時を過ぎているにも関わらず、羽田空港の到着ロビーには人が溢れていた。RBCヘリテージで、米ツアー初優勝を飾った小平智(28=Admiral)を待つ人たちだった。

 直後に行われた会見。小平は「アメリカでは(優勝したあとも)普通に過ごしていたんですが、帰ってきてすごいことになっている。少しテンパっています」と、“フィーバー”に目を丸くした。その会見の中で明かしたのが、妻の古閑美保さんとの秘話だった。

 2位でホールアウトし、クラブハウスに戻ったとき、小平の頭にプレーオフはなかった。「人(のスコア)が落ちるのを期待するのが嫌だったんです」。しかし、後続を待つ際の美保さんと電話が戦闘モードのスイッチとなった。元賞金女王でもある妻に「まだ分かんないよ!練習してきな」と言われたという。

 「美保はプレーオフの経験も豊富で、賞金女王を獲ったときも劇的な展開だったみたいなんです。ああいうこともあるんだから、と。“行ってきます”って練習に行って。あれが役に立ったと、今は思いますね」

 さらに日常の私生活にも話は及んだ。「食事、炊事、洗濯…体調管理も全部やってもらっている」と語り、「あ、あと友だちと遊びたいときもあんまり羽目を外すと怒られるので“ブレーキ”になっています」と、いたずらっぽい笑みを浮かべた。

 小平の言葉は、どれも妻への感謝の思いがあふれていた。その言葉を聞いて、会見場の受付に置いてあったお菓子を思い出した。スタッフの方の手書きの文字で、こう書かれていた。「古閑美保さんからの“差入れ”です。ご自由にお召し上がり下さい」。本人だけでなく、関係者と報道陣ら周囲にも気遣いを欠かさない。そんな美保さんの献身的な支えが、小平の原動力となっている。(記者コラム・中村 文香)

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2018年4月22日のニュース