【羽生結弦会見・一問一答(2)】沿道の子どもたちへ「いつかパレードするぐらいの夢を叶えてくれたら」

[ 2018年4月22日 17:04 ]

<羽生結弦凱旋パレード>杜(もり)の都の新緑を浴びながら沿道のファン、市民らに手を振る羽生(撮影・高橋 雄二)
Photo By スポニチ

 平昌五輪でフィギュアスケート男子66年ぶりの2連覇を達成した羽生結弦(23=ANA)の祝賀パレードが22日、地元・仙台市で行われ、多くの市民やファンが金メダルを祝福した。主催した実行委員会によると、観衆は4年前のパレードを上回る10万8000人。羽生は40分に渡ってパレードし、笑顔を絶やさずにファンの歓声に手を振って応えた。パレード後には記者会見が行われた。

 記者会見での羽生との一問一答は以下の通り。

 ――4年前のパレードとの景色の変化は?羽生選手を目指す子どもたちにメッセージがあれば。

 「4年前との違いはあまり考えなかったです。ただひたすら今のこの瞬間がすべてだと思いましたし、この瞬間にありがとうって伝えたいという気持ちでいっぱいでした。小さいお子さんや親子で一緒に手を振ってくれたり、肩車とかで応援してくれる子どもたちも見えた。僕は今、夢が叶った立場としてお話をさせていただいて、自分の首にも夢に描いていたものが掛かっていますし、今は夢が叶って幸せという状況だと思います。ただ、夢が叶うまでの過程はつらいこともあるし、それを乗り越えられるだけの楽しいことや幸せなことがあるので、一瞬足りとも同じことはなくて、1回限りのことだと思うので、すべての瞬間を大切にしてほしいと思いました。いつかその子たちが単独でパレードするぐらいの夢を叶えてくれたらうれしいと思います」

 ――金メダルの重みは、連覇が決まった時と今日とどのように感じられた?

 「平昌のメダルセレモニーが終わって首に掛けていただいて、その時も金メダルの重みはすごく感じました。それは自分がやり切った、自分の夢を叶え切ったという感じだったんですけれど、今回は皆さんの期待をちゃんと背負えたかなって、受け止めた切れたかなって思った瞬間でした。ソチオリンピックの時ってもっと未来に目が向いていて、この金メダルから次の金メダルに走っていくんだっていう気持ちでいたが、今回は取りたかったものが取れたという気持ちでいるので、皆さんの応援を受け止め切れて、ちゃんと皆さんの応援が詰まった金メダルをかけているんだなという実感があります」

 ――「SEIMEI」のポーズの理由は?

 「うちわで“決めポーズ”してって書かれているものがあって、何をしたらいいんだろうって凄い思った。一番やった時に見てほしいと思ったのは、近くの方には『ありがとう』っていう声は届くと思ったし、自分の目線も届くかなと思ったが、遠くで見ている方や通り沿い、交差点で奥の奥の方まで皆さん待ってくれて、凄く大きな声で声援を送ってくれて、手を振ってくれたので、そういう方々に届けばいいなっていう気持ちでやらせていただきました」

 ――きょうの日を支えてくれた人へのメッセージを。

 「パレードをしていただいている最中も、それぞれの店舗でポスターを掲げてくださったりとか、断幕にいろんな言葉を書いてくださったりとか、店舗内からパレードを見ようとしてくださっている方もたくさんいらっしゃった。すごくうれしかったし、僕の中ではすごく『ありがとう』って言いたい日だな思っていた。商業の方も在庫を増やしたりだとか仕入れる量を増やしたりとか、そういったことでちょっとでも仙台や県内の企業さん方にお金が回り、それが少しでも復興の一助になればと思っています」

続きを表示

この記事のフォト

2018年4月22日のニュース