北海道でウインターゴルフ 日本で例を見ない極限スポーツ「将来は“グリーン”を整備して世界選手権を」

[ 2018年3月3日 15:34 ]

雪上でドライバーショットを気持ち良く打つ参加者
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 平昌五輪の興奮さめやらぬ北海道で日本に例を見ない極限スポーツを満喫した。一面雪で覆われたゴルフコースの特定ホールをスキー場のコース整備車両“ビステン”で圧雪し、プレーする「ウインターゴルフ」だ。

 フランスで発祥し、インスタ映え効果もあるウインター(雪上)ゴルフ。国内では札幌市から約50キロ離れた美唄市の「ゴルフ5カントリー美唄コース」でしか楽しめない。零下1度の3日、同コースで28人の「ゴルフ好き」が集結した極寒コンペが開催された。競技は雪中でも見分けがつくカラーボールを使用しミドル2、ショート2の4ホールを2度回ったスコアで争われたが、優勝グループは何と2オーバー。圧雪されたフェアウエー、4×6メートルの人工芝を利用した“グリーン”を征服しての好スコアだった。

 ちなみに雪上ゴルフ初体験の筆者が震えながら放ったティーショットはロストボール。それでも徐々に体が慣れ始め、ボギーで収まるようになってきた。おまけに手押しカートを懸命に引くので汗まで出てきた。必死さが実ったのか7ホール目は初パー。プレー前日は雪上で滑って転ぶのでは―と心配していたが、ちょっぴり満足感に浸れた。

 全員が過酷な競技を終えた表彰式。笑顔の参加者を前に、同コースの西條慎一支配人は「今季は延べ400人のお客様がウインターゴルフを楽しんでくれました。来年度も営業する予定ですが、将来は“グリーン”を整備して世界選手権を開催したい」と壮大な夢をぶち上げた。

 圧雪作業に1時間半を費やすなど、コース整備に採算的な課題は残る。それでも厄介者扱いされてきた降雪を逆手に取り、北海道の観光・レジャー産業の一部門にとの機運は高まっている。17年スポーツ文化ツーリズムアワードチャレンジ部門に入賞した「ウインターゴルフ」。現在のプレー人口は札幌市民が大半だが、将来的には全国、そしてアジア圏にも魅力を伝えていきたいと、同支配人は語った。

 ▼ウインターゴルフ 降雪期にクローズせざる得なかったゴルフ場を圧雪したコースでプレーを楽しむ。フランス発祥の同ゴルフは、冬季でもゴルフを楽しみたい北海道内で静かなブームを呼びつつある。雪で見分けがつきにくいため「フェアウエー」はカラーボール、グリーンは人工芝を利用。

 ゴルフ大会としては一昨年、北海道・美唄市の「ゴルフ5カントリー美唄コース」電話0126(65)2889=が初めて開催した。ちなみに同コースのゴルフ営業期間は3月12日までの金・土・日・祝日・月。プレー料金は平日4Hで2300円、土・日は2800円。一昨年、ゴルフ5レディストーナメントを実施した同コースは、今年12月22日以降も4季目のウインターゴルフを営業予定という。

 スキーウエアなど防寒具に身を包んだ雪上ゴルフ、一度は体験してみては…。

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