カヌー鈴木、新たな妨害行為発覚 現金と旅券隠し 中傷メールも

[ 2018年1月12日 05:30 ]

小松への新たな妨害行為が発覚した鈴木康大
Photo By 共同

 昨年9月のカヌーのスプリント日本選手権で小松正治(25=愛媛県協会)の飲み物に禁止薬物を混入させた鈴木康大(32=福島県協会)が、さらに小松の現金とパスポートを隠したり、所属先に中傷する内容のメールを送ったりする嫌がらせ行為を繰り返していたことが11日、分かった。

 関係者によると、鈴木は昨年6月に石川県小松市で行われた代表合宿中に「(小松を)困らせようと考えた」と更衣室で現金2万円とパスポートを隠したことをきっかけに、行為はエスカレート。小松にドーピングで陽性反応が出れば自分が代表になれる可能性があると考え、9月の日本選手権で小松の飲料に禁止物質を混入させただけでなく、決勝レース後にはパドルとスピードメーターを盗んだ。パスポートがなくなった小松は7月の海外遠征への出発が遅れた。9、10月には小松の所属先に計4回、中傷メールを送った。プライベートな内容も書かれていたという。

 日本カヌー連盟の成田昌憲会長はこの日、日本代表が合宿している石川県を訪問。禁止薬物を混入された小松に「(問題発覚から)これまでの君の態度は立派だと思う」と語りかけ、小松は「身の潔白を証明できたのは連盟の皆さんが自分を信じてくれたおかげ」と答え、成田会長と握手した。

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