いざ名誉挽回へ!稀勢 初場所出場を明言「戦える準備できた」

[ 2018年1月12日 05:30 ]

初場所出場を明言した稀勢の里は、すり足の稽古をする
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 4場所連続休場中の西横綱・稀勢の里(31=田子ノ浦部屋)が決意の出場表明だ。11日、江戸川区の田子ノ浦部屋で大相撲初場所(14日初日、東京・両国国技館)に向け「しっかり戦える準備はできた」と出場を明言した。同じく4場所連続休場中の東横綱・鶴竜(32=井筒部屋)も進退を懸けて出場する。12日の取組編成会議で初日、2日目の相手が決まる。

 汚名をそそぐためにもやるしかない。稀勢の里はこの日、出稽古は行わず、田子ノ浦部屋で四股にすり足、立ち合いの確認など軽めの調整をこなした。そして稽古後。「しっかり戦える準備はできた。あとは微調整して初日を迎えたい」と初場所の出場に踏み切ることを明言した。

 5日の横綱審議委員会による稽古総見では、大関・豪栄道、横綱・鶴竜に2勝6敗と精彩を欠いた。北村正任横審委員長(毎日新聞社名誉顧問)からは「ケガが治りきってなかったら出ない方がいい」と“休場勧告”とも取れる発言も出た。昨年夏場所を途中休場後は、名古屋場所も途中休場、秋場所は自身初の全休、そして先場所は途中休場。横綱在位5場所で皆勤は1場所だけと不本意な場所が続いている。それでも出る以上は結果が求められるのが横綱。6日に弟弟子の大関・高安と40番続けて取り、その後も出稽古を行うなどして急ピッチで仕上げた。昨年初優勝を飾った思い出の初場所へ向け「集中してやれるかやれないか。一日一日が勝負だと思う」と話した。

 勝たなければならない理由がある。2月1日に稀勢の里が入門時から手本にしている西岩親方(元関脇・若の里)が東京・浅草に部屋を創設し、田子ノ浦部屋から独立する。先輩の門出に花を添えたい思いは強い。西岩親方は場所前の稀勢の里について「年末年始も番数をこなし、30、40番とやっているし、ぶつかり稽古もやった分、自信を取り戻してきた」と復活への手応えを感じている。そして、「入門して稀勢の里と最後になる。最後に優勝してくれたら最高だね」と昨年に続く賜杯を抱くことを期待した。

 初日まで残り2日。決して万全の状態とは言えないが「結果を出さないと」と話す横綱の顔には自信がみなぎっていた。

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2018年1月12日のニュース