竜電 大ケガを乗り越え27歳で新入幕「頑張ってきたかいがあった」

[ 2017年12月26日 18:30 ]

新入幕の竜電(右)は番付を手に高田川親方と笑顔を見せる
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 大ケガを乗り越えた27歳の竜電(高田川部屋)が新入幕となった。西十両2枚目だった九州場所は14日目から連敗して8勝止まりだったが、番付運にも恵まれての昇進。高田川部屋からは、元関脇・安芸乃島の現師匠が2009年8月の部屋継承後、16年初場所の輝に続く2人目の幕内力士。山梨県からは1988年春場所の大乃花以来、戦後7人目となった。竜電は「(番付の)一番上に載るのが夢だった。頑張ってきたかいがあった」と感慨に浸った。

 22歳で迎えた12年九州場所8日目、大岩戸に敗れて4勝4敗となった一番で右股関節を骨折した。幕下に落ちた翌場所は皆勤したが、その後は4場所の全休を含め9場所連続休場。序ノ口まで番付が落ちた。股関節の骨折は3度に及び、医師からは、最悪の場合は日常生活もままならなくなると言われていた。だが「一から頑張ろう」という師匠の言葉を信じて鍛錬を続け、番付を上げた。関取経験者が序ノ口陥落後に新入幕を果たすのは、92年九州場所の琴別府以来、史上2人目となった。

 厳しい指導で竜電を育ててきた高田川親方は「十両は半人前で、幕内で一人前。幕内に上がって、今から竜電の本当の人生が始まる。苦労した分、一気に三役を狙ってもらいたい」と期待を寄せる。そのために「余計な肉をそぎ落として、スピードスターになれと言っている」と休まず攻める相撲を磨くことを求めている。初場所の目標を聞かれた竜電は「十両でもできなかった2桁勝利を目指したい」と誓った。

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2017年12月26日のニュース