宇野、猛省2位 連戦疲れ?も言い訳なし「調整できなかったのは自分」

[ 2017年2月25日 05:30 ]

冬季アジア大会

<札幌冬季アジア大会フィギュアスケート男子SP>新しい青の衣装で滑る宇野昌磨
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 フィギュアスケートが真駒内公園屋内競技場で行われ、男子ショートプログラム(SP)で全日本王者の宇野昌磨(19=中京大)は92・43点で2位発進となった。四大陸選手権に続いて2週連続の試合で、トーループの4―3回転でミスが出た。無良崇人(26=洋菓子のヒロタ)は90・32点で4位、金博洋(キンハクヨウ、19=中国)が92・86点で首位。フリーは26日に行われる。

 演技中、宇野は自分に言い聞かせていた。「集中しなきゃ」。完全に自分にフォーカスできていれば、こんなことは考える必要はなかった。「集中できていない証拠」。加点が付いた4回転フリップは、自己評価では両足着氷のミス。トーループの4―3回転は単発の4回転となり、大きくバランスを崩した。92・43点の2位発進に、「頑張っただけでは意味がない。頑張ろうとした以外に褒めるところがない」と辛口の言葉が並んだ。

 米国のチェンが4種類の4回転ジャンプを5発、羽生が3種類4発、宇野もループを決めて、新時代の到来を告げた1週間前の四大陸選手権(韓国)。3位だった宇野は19日のフリーから中4日で、この日のSPに臨んでいた。過酷な日程だが、「失敗をそのせいにするのは良くない。調整できなかったのは自分」と言う。衣装をこれまでの紫からアイスショーで着用したことがある青に変え、心をリフレッシュして舞ったが、ベストには遠かった。

 22日の公式練習ではフリーの曲をかけてループを含む3種類の4回転を4度成功したが、自らを見つめる目は冷静だ。「失敗になりそうな成功だったので、あまり良くないな。何とか跳べた感じ」。演技直前の6分間練習でも、ジャンプの低さが気になったという。「ちょっと不安と思っていたことが演技に出た」と2分50秒を振り返った。

 トップの金博洋とわずか0・43点差で、26日のフリーに臨む。国際連盟(ISU)の公認スコアにならず、世界ランクのポイントも得られない今大会。勝ちにこだわり、03年の本田武史以来、日本勢14年ぶりの金メダルを狙う。「失敗した人は負けるし、成功した人は勝つ」。ループ、フリップ、2度のトーループと4回転に計4度挑む。4分30秒を完遂して、アジアNo・1の称号を手に入れる。

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2017年2月25日のニュース