錦織 リオ入りで「気持ちが入ってきた」 照れ笑いも「金狙う」 

[ 2016年8月4日 05:30 ]

リオデジャネイロ空港に到着した錦織

 テニスの男子シングルスで世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)が3日、練習拠点を置く米国からリオ入りした。3度目の五輪を前に、先週のロジャーズ杯で準優勝するなど調子は上々。上位選手の欠場が相次いでいることもメダルを狙う上で追い風だ。空港では日本テニス界96年ぶりのメダル獲りへの意欲を示した。

 空港に居合わせたアルゼンチンのテレビ局スタッフが、錦織を呼び止めようと大きな声を上げた。「ケイ、1分だけ!」。残念ながら彼らの取材はかなわなかったが、錦織の世界的な知名度はリオでも健在だった。

 「こういう機会は4年に1回しかない。他の競技の選手と間近で触れ合ってモチベーションをもらえる。僕自身も楽しんで1週間を過ごしたい」。ツアーで世界中を転戦する中で、スポーツの祭典を楽しみにしてきた。選手団のスーツに身を包んで「若干気持ちが入ってきた。空港でたくさんの選手を見て、だんだんと気持ちが五輪の気分になり始めている」と気持ちも引き締まってきた。

 決勝で世界1位のジョコビッチ(セルビア)に敗れたロジャーズ杯の後、練習拠点を置く米フロリダに戻り、リオに入った。男子シングルスは同3位のフェデラー、同4位のバブリンカ(ともにスイス)がともにケガで出場を辞退したため、同6位の錦織は第4シードとなる見込み。上位選手が相次いで欠場することに「さみしい部分はあるけど、このチャンスをしっかり生かしたい」と前向きにとらえた。

 1920年アントワープ五輪の男子シングルスで、熊谷一弥が日本の五輪史上最初のメダル(銀メダル)を獲得した。錦織はテニスでは熊谷以来となる96年ぶりのメダル奪取に挑む。「今回はチャンスを感じている。メダルを獲れるように精いっぱい頑張る」。何色のメダルを狙うか聞かれた錦織は、思いっきり照れ笑いを浮かべながら「えー、金メダル狙って頑張ります」と宣言した。

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2016年8月4日のニュース