NBAドラフト 76ers 24年ぶりルイジアナ州立大の選手をトップ指名

[ 2016年6月24日 16:25 ]

 NBAのドラフトが23日に行われ、2巡目までの計60人が指名を受けた。全体トップの指名権を持っていた76ersは予想通りにルイジアナ州立大1年のフォワードでオーストラリア出身のベン・シモンズ(19=2メートル8、102キロ)を指名。同大学からのトップ指名は92年のシャキール・オニール(指名はマジック)以来、24年ぶりとなった。

 シモンズは今季、33試合に出場して平均19・2得点11・8リバウンドをマーク。しかし今季10勝72敗に終わった76ersにとっては疑問の残る補強となった。チームの最大の弱点はポイントガードの層の薄さで、依然として課題は山積み。シモンズは身体能力とパスさばきを含めたテクニックに関しては評価は高いがルイジアナ州立大は今季19勝14敗に終わり、NCAAトーナメントにチームを導けなかったことで、過去のトップ指名選手の格付けとしては高くなかった。土壇場で自らがボールを持ちながらパスをしてしまう弱気な一面もチラリ。学業成績に問題を残したこともあって、そのリーダーシップ性に“及第点”はついていなかった。

 76ersのブレット・ブラウン監督(55)はかつてオーストラリアのリーグでも指揮を執っていたが、その時に選手としてチームに在籍していたのがシモンズの父デーブさん。トップ指名の理由のひとつに「親しい関係」を挙げるメディアもあり、即戦力としてチーム再生に貢献できるかどうかは微妙だ。

 2年連続で2番目の指名権を持っていたレイカーズは前評判の高かったデューク大1年のフォワード、ブランドン・イングラム(18=2メートル6、88キロ)を選択。年間最優秀選手に与えられるウッデン賞を受賞したオクラホマ大4年のシューターでバハマ出身のバディ・ヒールド(22=1メートル93、96キロ)は6番目にペリカンズ、AP通信の最優秀選手に選出されたミシガン州立大4年のシューティングガード、デンゼル・バレンタイン(22=1メートル96、100キロ)は14番目にブルズに指名された。

 新人王の候補にも挙げられているプロビデンス大3年のポイントガード、クリス・ダン(22=1メートル93、98キロ)は5番目にティンバーウルブスが指名。ダンは所属のビッグ・イーストでは2年連続で最優秀守備選手に選出されており、ディフェンス重視のトム・ティボドー新監督(58)との相性は抜群と言えそうだ。この結果、今季まで先発を務めたスペイン出身のリッキー・ルビオ(25)はトレード要員になることが濃厚。ルビオの移籍先も注目される指名となった。

 ゴンザガ大2年のフォワードで元リトアニア代表のアルビダス・サボニス氏(51=元トレイルブレイザーズ)を父に持つドマンタス・サボニス(20=2メートル8、109キロ)は11番目にマジックに指名されたが、マジックは直後にトレードを敢行。今季平均16・0得点をマークしていたガードのビクター・オラディーポ(24)を含めてサンダーに放出した。

 交換要員はサンダーの主力フォワードとして活躍してきたサージ・イバカ(26)で、この結果、サンダーはイバカの来季年俸1225万ドル(約12億5000万円)の削減に成功。余剰資金はFAとなるケビン・デュラント(27)との再契約に注がれると見られている。

 なお1巡目指名の計30人のうち、シモンズを含めて14人が米国以外の選手。これは13年の12人を上回る史上最多の人数となった。9番目にラプターズが指名したユタ大2年のセンター、ヤコブ・ペートル(20=2メートル16、108キロ)は初のオーストリア出身の指名選手。2巡目ではジョウ・チー(20=2メートル18、99キロ)が43番目にロケッツ、王哲林(ワン・ジェーリン)(22=2メートル13、110キロ)が57番目にグリズリーズに名前をコールされるなど、中国代表の2選手も指名された。

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