みなみ 完全V&2勝目王手 アマ史上初のW快挙見えた

[ 2016年6月19日 05:30 ]

17番、長いパーパットをねじ込む勝みなみ

女子ゴルフツアー ニチレイ・レディース 第2日

(6月18日 千葉県千葉市 袖ケ浦カンツリークラブ新袖コース=6569ヤード、パー72)
 みなみちゃんが新たな金字塔を打ち立てる!首位タイで出たアマチュアの勝みなみ(17=鹿児島高3年)が5バーディー、ボギーなしの67をマークし、通算10アンダーの134で単独首位に立った。かねて2勝目を挙げた際にはプロ転向することを表明しているが、史上初のアマによる完全優勝とツアー2勝目を果たし、胸を張ってアマチュアを卒業する。

 憧れの宮里藍も達成していないアマでの完全優勝と複数回優勝。その快挙に王手をかけた勝だが、「まだ油断できない。あすも自分の目標を大事にしたい」と浮かれた様子は見せなかった。

 小技に救われた一日だった。4番で6メートルのパーパットをねじ込んでピンチをしのぐと、5番は第2打をグリーン左手前に外したが、「入れ!」と自分で叫びながら58度のウエッジで7ヤードを放り込みチップインバーディー。9番でも手前から8メートルのバーディーパットをねじ込み、後半の17番も5・5メートルのパーパットを沈めガッツポーズだ。

 前週のサントリー・レディースの会場で、テレビ中継の解説として来場していた森口祐子にパッティングの手ほどきを受けた。(1)アドレスではおなかに力を入れること(2)手打ちになっているから肩でストロークすること。シンプルな2点だが、これを守ることで「凄く良くなってきた」という。加えて、今週から取り入れる「バットで野球のスイング」も肩の動きを確認するための良い練習となり、初日、2日目ともに25パットと安定した数字を残している。

 優勝経験のある勝だが2勝目が目前に迫っている状況には「朝は緊張で手が震えた」と話した。それでもキャディーの母・久美さん(49)と相談しながらコースを攻略。ハーフターンの待ち時間にはサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」を一緒に口ずさみ、緊張を吹きとばした。さらに、きょう19日は父の日。教師の父・秀樹さん(47)は鹿児島県与論島に単身赴任中で会場に来ることはできないが、優勝の吉報が何よりのプレゼント。最強の17歳は家族の支えを力に変え、偉業達成への道をいく。

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