松山 男子メジャー初制覇射程!2打差3位で最終日へ

[ 2016年4月11日 05:30 ]

通算1アンダーでホールアウトし、帽子を取る松山(AP)

マスターズ第3日

(4月9日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
  5位から出た松山英樹(24=L EXUS)は3バーディー、3ボ ギーの72で回り、通算1アンダー、215で3位に浮上し、首位との差を3打から2打に縮めた。最終日は85、93年大会の覇者ベルンハルト・ランガー(58=ドイツ)と最終組の1つ前の組で回り、日本男子初のメジャー制覇を目指す。昨年優勝のジョーダン・スピース(22=米国)が73と落としながら通算3アンダーで首位を守った。

 メジャータイトルが手の届くところにある。連日、強風が吹くオーガスタでただ一人3日間オーバーパーなし。堅実なゴルフで2打差の3位に付けた松山は「この位置は悪くない。明日伸ばして優勝目指して頑張りたい」と力を込めた。

 パー5の2番と8番はいずれも2オンに成功してバーディー。14番では「入っていなかったら10メートル以上オーバーしていた」と苦笑いする8メートルの下りのバーディーパットを沈めて通算3アンダーに伸ばすなど一時は首位に1打差まで迫った。16番は今大会初の3パットを打ち、17番は第2打をグリーン奥にこぼして連続ボギーで失速したが「上がり3ホールで2つのボギーを打って残念な結果になったけどチャンスはある」と前を向いた。

 「パーオンできたのが昨日までと違う」。ショットが復調しパーオン率は77・78%(2位)、フェアウエーキープ率は71・43%(12位)を記録した。パット数は34(43位)。カラーからパターで打った15番のイーグルトライで「難しさで緊張してうまくストロークができなくなった」とグリーン上に不安はある。それでも手応えは大きい。

 前日に続き日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長(73)が見守った。松山はメンバー登録をしていないが、日本ツアーのことは気にかけている。「日本の男子ツアーは女子ツアーに比べて人気がない。ここで僕が優勝すれば見方が変わると思う。そのために頑張りたい」と国を背負う決意を口にした。

 13年4月のプロ転向会見では「メジャーは4つある。全部勝ちたい」と宣言した。3年を経て、4つある夢の一つが実現しようとしている。

 マスターズで首位と2打差以内で最終日を迎える日本人は、2打差の6位だった86年の中嶋常幸(最終成績は8位)以来2人目。「優勝争いでは平常心を保つのは難しいと思うけど、少しでも落ち着いてやれたらいい」。歴史を変えるため残り18ホールに挑む。

 ▽中嶋常幸の86年マスターズVTR 日本男子初のメジャー優勝を目指し、スコアが動くとされる“ムービングデー”の第3日は首位と2打差の3位からスタート。4バーディー、3ボギーの71で首位と2打差の6位と踏ん張り、優勝に望みをつないだ。最終日は2バーディー、2ボギーで72とスコアを伸ばせず、通算4アンダーの8位で終戦。それでも、日本人としては初めて通算アンダーパーで4日間を終え、「収穫があり、有益な4日間だった」と語った。

続きを表示

2016年4月11日のニュース