松鳳山　日馬撃破！完全復活印象づける２個目金星

大相撲初場所２日目

（1月11日 両国国技館）
　松鳳山が完全復活を印象づける２個目の金星を獲得した。日馬富士に低い体勢で押し込まれたが、相手の勢いを利用して豪快な右すくい投げ。１３年秋場所に初金星を奪った相手も日馬富士だった。その際は土俵上で号泣。だが今回は「たまたま。あれっていう感じでよっしゃという感じじゃない」と涙はなかった。

　昨年春場所で１勝１４敗と大負けして２１場所守ってきた幕内の座から陥落。その後、十両でも２場所連続で負け越し「精神的にきつくて身を引こうかと一瞬思った」と引退も考えた。あい夫人からも「やめればいいじゃん」と苦しい自分に寄り添う言葉を掛けられたが、悩んだ末に「ちゃんとやりきってない」と思いとどまった。昨年８月から奮起し直すと７～８キロ落ちていた体重も戻って復活。「十両に落ちてきつかったけど鍛えられたので良かった」。地獄を見た３１歳が前回とは違う金星の味をかみしめた。