勇太、14メートルパットでドヤッ!逆転連覇へ粘りの69

[ 2015年10月18日 05:30 ]

ガッツポーズする池田

男子ゴルフツアー 日本オープン第3日

(10月17日 兵庫県神戸市 六甲国際ゴルフ倶楽部・東コース=7394ヤード、パー72)
 池田勇太(29=日清食品)が史上6人目の大会連覇へ、逆転圏内にとどまった。首位と最大5打差も最終18番のバーディー締めで69にまとめ、通算11アンダー。最終日は2打差の2位から、大会史に残る偉業へ挑戦する。単独首位から出た小平智(26=Admiral)は70で通算13アンダー。13年日本ゴルフツアー選手権以来のメジャー2冠目に王手をかけた。
【第3R成績】

 14メートルに及んだボールの軌道を見守った池田の顔がその瞬間、赤く染まった。最終18番。ロングのバーディーパットは最後にスライスしてカップを半周回って姿を消した。バーディーフィニッシュで首位とは2打差。唇をかみしめ、拳を振り、ようやく一息ついた。

 「ラインを読んでいるうちにいけそうな気がしたんだよ。そういう時はイメージに任せて打つもんなんだ」

 最終組の一つ前でプレー。首位の小平が14番から3連続バーディーを奪い、差は最大5打まで開いた。「最終組の方から“ナイスバーディー”って声がよく聞こえるんだよ。俺はどんどん離されて蚊帳の外だなと思ってた」。ただ、相手のプレーが分かるということは、ライバルも、こちらの状況を把握できるということ。だから、最終18番は「食い下がって最終日最終組に入れるよう頑張った。プレッシャーをかけられるからな」と気合を入れ、後続の小平に見せつけるようにロングパットをねじ込んだ。「最後のバーディーはでかかったな」。最高のシナリオを描き、実践できた者の特権でもある“どや顔”で振り返った。

 昨年、憧れの尾崎将司以来となる20代での日本プロ&日本オープン制覇を果たした。「まだ全然だよ」と大先輩との距離は遠いと自覚しながら、再び近づくチャンスだ。大会連覇はジャンボ尾崎ら5人しか成し遂げていない。しかも、優勝賞金4000万円を獲得すれば、現在約5438万円差の賞金ランク1位の金庚泰(キムキョンテ)との差も詰められる。一挙両得の優勝へおのずと気持ちは高ぶる。

 「(最終日は)はじめからカッカしたら面白くない。ジワーっとな」

 8月に今季初勝利を挙げ、直近4試合は連続トップ10入り。好調は維持している。機は熟した。 

 ≪メジャー3冠へ≫ 池田が今大会で優勝すると、09年日本プロゴルフ選手権、14年日本オープンに続いてメジャー3冠目。メジャー3勝達成の年少記録は(1)尾崎将司(27歳297日)(2)丸山茂樹(28歳86日)(3)中嶋常幸(28歳207日)。池田は29歳300日で4位に入る。

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