劇場ロゴ作者側 五輪エンブレム使用停止求めIOCを提訴へ

[ 2015年8月6日 23:57 ]

 2020年東京五輪の公式エンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴと似ていると指摘された問題で、ロゴのデザイナーは6日、声明を発表し、国際オリンピック委員会(IOC)にエンブレムの使用差し止めを求める訴えを10日にもベルギーの裁判所に起こす考えを示した。

 エンブレムをデザインしたアートディレクターの佐野研二郎氏は5日の記者会見で盗用を否定。東京都の舛添要一知事は同日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長と会談、エンブレムを今後も使用することを正式に決めている。

 劇場ロゴのデザイナーのオリビエ・ドビ氏の声明によると、6カ月以内に口頭弁論が開かれるとみられる。判決には上訴できるとみられ、最終決着まで時間がかかり、問題が長期化する可能性が出てきた。

 ドビ氏は声明で「佐野氏は(エンブレムの)制作過程を証明する説明をしていない」との考えを示し「現状では法的に佐野氏は独自性を主張できない」と訴えた。

 ドビ氏と劇場は7月31日、エンブレムの使用停止を求める書簡をIOCと日本オリンピック委員会(JOC)に送付。8日以内に使用停止に同意するよう求め、応じなければ法的手続きを取る考えを伝えていた。(共同)

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2015年8月6日のニュース