収容8万人維持に反対 新国立で建築家槙氏「安全と景観大事」

[ 2015年8月6日 19:03 ]

 2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の建設計画見直しを訴えてきた建築家の槙文彦氏が6日、新計画策定に向けて遠藤利明五輪相と会談し、五輪後も8万人収容を維持することに反対した。槙氏は最大8万人で建設しても、閉幕後は災害時の安全性や景観の観点から5万~6万人に縮小できる施設を求めている。

 槙氏は「五輪後を考えると(明治神宮外苑の)土地にふさわしい身の丈に合ったものが、お金もかからず、皆さんが喜ぶ。8万人規模のものを50年、100年置くことは何も学んでいない。世論が承知しない」と指摘し「安全と景観がとても大事だ」と訴えた。

 遠藤五輪相は「それぞれに立場、考え方の違いがあって、一つにまとめるのは大変という思いだ」と述べた。

 00年シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんは政府が従来案と同様に仮設で対応する方針のサブトラックについて「五輪後に国体やインターハイ(高校総体)の陸上ができないのは致命的」として常設化を要望した。

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2015年8月6日のニュース