安部&足立ペア 悔し予選5位…「もうちょっといけた」と涙

[ 2015年7月26日 05:30 ]

混合デュエット・テクニカルルーティン予選 演技する安部(左)、足立組

水泳世界選手権第2日

(7月25日 ロシア・カザニ)
 シンクロナイズドスイミングで新種目の男女混合デュエットのテクニカルルーティン(TR)予選が行われ、安部篤史(32=トゥリトネス水泳部)、足立夢実(26=国士舘シンクロク)ペアの日本代表は81・8724点で、全6チーム中5位で決勝に進んだ。チーム・テクニカルルーティン予選で日本(乾、三井、中村、箱山、吉田、中牧、丸茂、小俣)は91・6516点で4位。地元ロシアが95・1829点で首位、中国とウクライナが続いた。ソロのテクニカルルーティンで乾友紀子(井村シンクロク)は予選、決勝ともに5位だった。

 演技を終え、インタビューエリアに引き揚げて来ると、安部は悔し涙をポロポロと流した。5位の結果に「トータル的にもうちょっといけた。きょうは悔しい結果だった」と声を震わせた。

 日本初の男子選手として注目を集め、期待を感じながら過酷な練習にも耐えた。最近は両手首、右肩、左足首にテーピング。満身創痍(そうい)でも「やるしかない」と男らしく言った。6月には国際舞台も経験。レベルも上がり、足立との呼吸も合い始め、表情には自信がにじんでいた。

 そして、本番。地元ロシア、米国がノーミスに近い演技を披露。観衆を味方につけて高得点を出す中、安部も「いつもと同じ感覚だった」。落ち着いて最初のジャンプを成功させる滑り出しだったが、中盤から腕の動きや足の回転がずれた。

 わずか5カ月の準備期間で、1カ月ほど前に構成を変更するなど試行錯誤をして迎えた大舞台。4月の段階で「(安部は)まだ泳ぐのに精いっぱい」と話していた花牟礼コーチは「よくやったという気持ちは凄くある」と成長した姿を認めた。世界選手権4度目の足立は「集中してできた」と手応え。まだ戦いは始まったばかり。逆転のチャンスは残されている。

 【シンクロナイズドスイミング】 ▽混合デュエット・テクニカルルーティン予選 (1)アレクサンドル・マルツェフ、ダリナ・バリトワ(ロシア)88・8539点(2)ジョーンズ、メイ(米国)86・7108点(3)フラミニ、ミニシニ(イタリア)85・4125点(5)安部篤史(トゥリトネス水泳部)足立夢実(国士舘シンクロク)81・8724点

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2015年7月26日のニュース