【仁川からの風】アジア大会 平和の象徴、3兄妹

[ 2014年9月20日 13:35 ]

 今大会の公式マスコットは、愛らしいゴマフアザラシの3兄妹だ。

 ピンク色の末っ子の妹=イラスト<1>=は韓国語で踊りや舞を意味する「チュム」をもじった「チュムロ」、青色の次兄=同<2>=は、風から「パラメ」、ベージュ色の長兄=同<3>=は、光から「ピチュオン」と名付けられた。

 ぬいぐるみやポスターとなり、空港や会場で選手や観客を笑顔で迎える。

 ゴマフアザラシは仁川の西、北朝鮮との国境に近い黄海上に浮かぶ「ペクリョンド」に生息する韓国の天然記念物。北へ南へ境界線もなく自由に回遊するアザラシの起用には、朝鮮半島の緊張緩和のみならず、各地で衝突が続くアジア全体の融和への願いが込められている。

 45カ国・地域が一堂に会しての祭典。選手が正々堂々と舞い、勝者も敗者も輝きを放ち、観客をも伴って友好への新しい風となることを3兄妹と共に願う。(藤野智成)

 ◆リレーコラム「仁川からの風」は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社の現地取材団が執筆します。

続きを表示

2014年9月20日のニュース