奈良 粘るもツアー2勝目ならず…クズネツォワが4季ぶりV

[ 2014年8月5日 05:30 ]

決勝でクズネツォワに敗れた奈良(AP)

 テニスのシティ・オープンは3日、ワシントンで行われ、女子シングルス決勝で、世界ランキング40位の奈良くるみ(安藤証券)が同26位で第6シードのスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)に3―6、6―4、4―6で敗れ、2月のリオ・オープンに続くツアー2勝目を逃した。クズネツォワは4シーズンぶりの優勝で通算14勝目を挙げた。男子は世界7位のミロシュ・ラオニッチが同36位のバセク・ポシュピシルとのカナダ勢対決を6―1、6―4で制した。

 自分のペースでの打ち合いに持ち込み、奈良が全仏、全米の元女王を追い詰めた。だが、わずかに及ばず準優勝に終わった。「プレーは良かったし満足もしている。でも勝ちが近づいていた感じがあったので悔しい」と漏らした。

 第1セットを奪われながら、第2セットは0―3から5ゲームを連取するなど互角の勝負に持ち込んだ。最終セットは何度も鮮やかなショットを決めた。痛恨だったのは4―4の第9ゲーム。5度のジュースでブレーク機も迎えたがものにできず、直後のサービスゲームを落とした。「相手は基本のプレーがしっかりしていて、守りが堅かった分、取り切れなかった。強い選手との差が出た」と認めた。

 ツアー2勝目は逃したが「トップ選手に勝てるんじゃないかというところまで持っていけた」との手応えを得た。悔しさは3週間後に開幕する全米オープンで晴らす。

 ≪クズネツォワ4年ぶりVに感慨≫10年以来の優勝を果たしたクズネツォワは「4年は長すぎる。また勝てるチャンスがあるとは思わなかった」と喜びをかみしめた。奈良の粘りに苦しみながら、最後は地力の差を示した。今回が初対戦で「何の手がかりもない状態で戦った」という。「最後は少し体がしびれていたが、とにかく自分のサービスゲームはキープしようと思った。彼女は動きがいいし、本当に疲れた」と健闘を称えた。

 ≪奈良自己最高33位、錦織11位≫男女テニスの4日付世界ランキングが発表され、女子の奈良くるみは7つ上げて33位となり、38位だった自己最高位を更新した。土居美咲(ミキハウス)は81位、クルム伊達公子(エステティックTBC)は89位でともに1つ下がった。1位セリーナ・ウィリアムズ(米国)ら上位3選手に変動はなかった。男子の錦織圭は11位で変わらず、添田豪(GODAITC)は117位、伊藤竜馬(北日本物産)は126位、杉田祐一(三菱電機)は131位。1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)ら上位5選手は変わらなかった。

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