小溝が完全Vで生涯最高の賞金200万!「最高にうれしいです」

[ 2014年5月26日 05:30 ]

<マイナビシニア&レディースカップ最終日>首位でホールアウトし豪快に笑う小溝高夫

マイナビシニア&レディースカップ最終日

(5月25日 千葉県柏市藤ケ谷カントリークラブ=男子6884ヤード、女子レギュラー6349ヤード、女子レジェンズ5890ヤード、パー72)
 男女プロが同組で回る異色の混合戦で、ジャンボ軍団の小溝高夫(52=Jファクトリー)が完全優勝を飾った。2位に1打差の首位で出て、2アンダー70で回り、通算6アンダーに伸ばして逃げ切りV。73で回った吉野茜(22=スタジオアリス)ら5人が通算1オーバーで女子トップの8位に入った。なお、小溝には優勝賞金200万円がマイナビの中川信行代表取締役社長(64)から贈られた。

 勝利の味は格別、それが尾崎健や加瀬らレギュラーツアーを支えた強豪を抑えてのものなら、なおさらだ。ツアー未勝利の小溝は、プロ生活30年目にして生涯最高の賞金200万円を獲得。人生初の優勝スピーチでは「最高にうれしいです」と話し目を潤ませた。

 1メートル91、105キロの恵まれた体格で、1Wの平均飛距離は300ヤード超。今大会8つのパー5で5バーディーを奪い、勝利をたぐり寄せた。2位に1打リードで迎えた最終9番は「左がOBでドキドキして目をつぶって打ったらど真ん中に飛んだ」という。フェアウエーから2メートルのバーディーチャンスにつけると、下りのフックラインを無理に狙わず確実に2パットでパーセーブ。5度のガッツポーズで喜びを爆発させた。

 23歳でプロテストに合格し、30歳でジャンボ軍団の門を叩いた。師匠の尾崎将を意識して髪形は襟足を伸ばしている。日焼けした肌で一見こわもてだが、実はおちゃめな一面もある。初日を終えて会場を引き揚げる際に「138番」のキャディーバッグの引換券を渡された。「通算6アンダーは138だから、最終日は70で回って優勝するかも」。吉兆と捉え、それが“正夢”となった。

 兄弟子の飯合肇がマスターズに出場した際(94年)にバッグを担ぐなど、これまで“本業”とは違う立場で勝利を見てきた。飯合からは「あいつのために(きょうは逆転優勝を狙ってチャージするのを)抑えてプレーしてやったんだ」と冗談交じりに祝福され「もともと飛距離も出る。これをきっかけに飛躍してくれれば」とエールを送られた。現在はレッスンをして家族を支えるが、憧れの先輩から太鼓判を押され「やれるんじゃないかという気持ちになってきた」と目を輝かせていた。

 ◇小溝 高夫(こみぞ・たかお)1961年(昭36)10月13日、千葉県生まれの52歳。修徳高卒。18歳からゴルフを始め、23歳でプロテスト合格。30歳でジャンボ軍団入り。13年シニアツアーの賞金ランク60位。家族は久美子夫人(54)と長女・彩希子さん(25)。1メートル91、105キロ。

 ▼競技方法 男女プロ各1人、アマ2人の4人1組でラウンド。女子はレジェンズ(シニア)に加えレギュラーも参加。プロは2日間36ホールストロークプレーの個人戦。異なる3つのティーマークを使用するが、成績、賞金は共通。1位が複数の場合はサドンデス方式のプレーオフで優勝者を決定する。

 ▼ジャンボ軍団の主なメンバー 総帥は尾崎将司。尾崎健夫、尾崎直道、尾崎智春、飯合肇、小山内護、河井博大らがいる

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