藤田 新キャディーで“鬼に金棒”2年ぶりVへ圏内2差

[ 2014年4月27日 05:30 ]

18番、バーディーを決め、清水キャディー(左)に笑顔でボールを手渡す藤田

男子ゴルフツアー つるやオープン第3日

(4月26日 兵庫県川西市 山の原ゴルフクラブ山の原コース=6804ヤード、パー71)
 12年賞金王の藤田寛之(44=?城GC)が、首位と2打差の3位に浮上した。初コンビの清水重憲キャディー(39)と抜群のコンビネーションで、6バーディー、1ボギーの66をマーク。通算9アンダーで2年ぶりの優勝へ前進した。重永亜斗夢(25=ホームテック)は68と伸ばし、通算11アンダーで単独首位。石川遼(22=CASIO)は、69で通算3アンダーの28位と伸びきれなかった。
【第3R成績】

 長年寄り添った“夫婦”のような、あうんの呼吸だった。藤田の最終18番パー4の第2打はピンまで148ヤード。フォローの風もありグリーンにはぎりぎり届くが、安全策で「やりきった感が少ない」9Iか、ピンを狙う8Iか決めかねていた。そこで隣の清水キャディーに「8Iでいいかな?」と問うと「いいと思います」。背中を押され、8Iを差し出された。

 狙いよりやや上だったもののピン左上3メートルに2オン。難しい下りのスライスラインをねじ込み、気分のいいバーディーフィニッシュで2年ぶりの勝利へ2打差の好位置に浮上した。

 「よれよれしながら、きょうだけは(パットとショットが)かみ合いました。手応えはまだつかめていませんよ」

 高いレベルを求める藤田ならではのコメントだが“相棒”については絶賛した。「仕事が的確だし、ジャッジに逃げがないから選手として頼りになる」。昨年までは長年専属キャディーを付けてツアーを転戦していたが、今年は心機一転、専属契約を結ばず開幕を迎えた。そして今大会、07年に谷口徹、上田桃子の賞金王&女王を同時に支えた清水キャディーを初めて起用。急造コンビだったものの、それぞれの道でプロフェッショナルな2人が手を組めば、この結果も必然だったのかもしれない。

 12年に43歳で初の賞金王となったが、オフに右肋骨を疲労骨折。満足のいくトレーニングができず、昨年は07年以来の未勝利に終わった。復活を期す今季、早くも巡ってきたチャンス。くしくもこの大会は10、12年に優勝しており「順番からいくとそういう(優勝する)年なんですよね」と意識する。息のあったコンビで勝負の18ホールに挑む。

続きを表示

2014年4月27日のニュース