遼、サンムン組後半失速で大敗“お祈り中断”でリズム崩れた

[ 2012年12月15日 06:00 ]

9番グリーンでラインを読む石川遼。左はアジアチームの尾崎直道主将

男子ゴルフロイヤル・トロフィー第1日

(12月14日 ブルネイ・バンダルスリブガワン エンパイアホテル&カントリークラブ 7016ヤード、パー71)
 欧州とアジアの団体対抗戦が開幕。2人一組で一つの球を交互に打ち合うフォアサムを実施し、アジアは1分け3敗で0・5―3・5とリードされた。石川遼(21=パナソニック)、ベ・サンムン(26=韓国)組は、ゴンサロ・フェルナンデスカスタノ(32=スペイン)、ヘンリク・ステンソン(36=スウェーデン)組に5&4で大敗した。前半はバーディー合戦で競り合ったが、約2時間のイスラム教の“お祈り中断”を挟んだ後半に突き放された。

 見えない何かに導かれるように日本ツアーで賞金王を経験している2人が崩れた。4ホールを残しての大敗。石川は「前半は隙がない戦い。後半の最初に僕らにミスが出た」と敗因を挙げた。

 10番を落とし、2ダウンで迎えた11番。ベ・サンムンの第1打は左のブッシュへ。第2打は石川だったが「アンプレアブルをするにしてもドロップする場所がなかった」。強引に打ったものの出すことができずにギブアップ。続く2ホールも失って後半はスタートから4連続ダウン。5バーディーを奪った前半から考えられないほどの失速だった。

 “魔の中断”となった。ブルネイでは、金曜日の正午から2時間はイスラム教のお祈りの時間と定められている。そのため、前半終了から午後1時30分まで競技は中断。練習もできないため、石川は休息に充て「問題なかった」と後半も状態を維持。しかし、約3週間「練習していない」ベ・サンムンは再開後にリズムを乱しミスを繰り返した。

 初日、アジアは1勝も挙げられず出遅れた。「自分の状態はいい。挽回するしかない」と石川は、エースとして悲壮な決意をにじませた。

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2012年12月15日のニュース