高橋 日本男子初の金!4回転転倒も抜群の表現力

[ 2012年12月9日 06:00 ]

フリーで演技する高橋

フィギュアスケート GPファイナル最終日

(12月8日 ロシア・ソチ)
 ついに日本男子が頂点に立った。男子フリーが行われ、SP首位の高橋大輔(26=関大大学院)が177・11点をマーク。合計を269・40点とし、日本男子として初めてファイナルを制した。SP3位の羽生結弦(ゆづる、18=東北高)は合計を自己ベストの264・29点に伸ばして2位、小塚崇彦(23=トヨタ自動車)は253・27点で5位、町田樹(たつき、22=関大)は198・63点で最下位の6位に終わった。

 4分30秒の演技を終えると、高橋は目を閉じて肩を落とした。冒頭の4回転トーループで転倒し、2度のトリプルアクセルではともにバランスを崩した。満足感に浸れない内容だったが、SP首位の貯金を守りきり、日本男子で初めてファイナルの頂点に上り詰めた。

 「金メダルは凄くうれしい。でも、今日は(演技が)良くなくて悔しい。2本目の4回転(ジャンプ)を成功させ、凄くいい経験になった」。喜びと悔しさが入り交じっていたものの、5項目の演技点では4項目で驚異の9点台を並べた。日本のエースの表現力が世界を制した。

 10年バンクーバー五輪の銅メダル、同年世界選手権の金メダル。日本男子の歴史を塗り替えてきたエースは、ソチで新たな歴史を刻んだ。14年のソチ五輪は、集大成の舞台。「これに甘えず、できることを一歩ずつ、次の成長に向けてやっていきたい」。五輪の金メダルという新たな金字塔を打ち立てるため、エースの進化は止まらない。

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