ラグビー・パナの山田が史上初の二刀流アメフト挑戦

[ 2012年9月1日 06:00 ]

<ノジマ相模原・アサヒビール>第1Q、キックオフリターンをするノジマ相模原・山田

Xリーグ秋季リーグ ノジマ21-14アサヒビール

(8月31日 横浜スタジアム)
 ラグビー・トップリーグの強豪パナソニックのWTB山田章仁(27)が31日、横浜スタジアムで行われたアメリカンフットボールXリーグ秋季リーグ戦に出場した。ノジマのリターナーとしてアサヒビール戦でプレー。1回の捕球で10ヤードを獲得した。格闘系球技の最高峰リーグで同時にプレーする“二刀流”は初のケース。ノジマは延長戦の末に21―14で勝った。

 背番号11の山田の見せ場はいきなり訪れた。キックオフリターンで10ヤード前進。第4Qにパントリターンをゴールライン付近で捕球すると、サインプレーで味方にパスして1902人の観客を沸かせた。山田は「勝ってよかった。ラグビーをメジャーにするため、新しいジャンルからファンを獲得するチャンス。アメフトの人気盛り上げにも貢献したい」と話した。

 山田は10~11年のトップリーグ・プレーオフトーナメントでMVPに輝き、三洋電機(現パナソニック)を初優勝に導いた。変幻自在なステップと足元のタックルをジャンプしてかわすプレーで観客を魅了。「いろんな人に自分のプレーを見てもらいたい」。アメリカンフットボールへの挑戦を決意し、5月からライズの練習に参加した。

 NFLベアーズのリターナー、ヘスナーのプレーを研究し、コース取りを学んだ。6月9日の富士通戦で、タッチダウン寸前の約70ヤードを快走。アメリカンフットボールの練習はラグビーに好影響も。スペースにボールを運ぶ意識が強まり、パナソニックのオープン戦で出場4試合全戦でトライと絶好調。1日のトップリーグ初戦リコー戦の活躍が楽しみだ。

 ◆山田 章仁(やまだ・あきひと)1985年(昭60)7月26日、福岡県生まれの27歳。5歳からラグビーを始め、WTBとFBをこなす。小倉高から慶大に進み、U―19、U―23各日本代表。06年に7人制日本代表としてドーハ・アジア大会金メダルに貢献。08年にホンダ入りし、10年に三洋電機(現パナソニック)へ移籍。11年に日本代表候補に初選出。1メートル81、85キロ。

続きを表示

2012年9月1日のニュース