繰り上げ寸前　意識もうろう　神奈川大・鈴木　魂のタスキリレー

＜箱根駅伝＞神奈川大・鈴木（左奥）は繰り上げスタート時間が迫る中、高橋にタスキをつなげようとするも中継所前で転倒

第８８回東京箱根間往復大学駅伝競走

（1月3日 箱根・芦ノ湖～東京・大手町、復路５区間１０９・９キロ）
　魂のタスキリレーだ。トップから２０分差で繰り上げスタートになる復路。ドラマが起きたのは９―１０区の鶴見中継所だ。

　カウントダウンが進む中、神奈川大・鈴木（３年）は中継所手前で２度、転倒。必死で立ち上がり、また転びながら高橋（４年）にタスキを渡した瞬間、繰り上げを告げる号砲が鳴った。

　ギリギリでつながった母校のタスキ。「意識がもうろうとしていたけど、アンカーは４年生なので繰り上げだけは絶対にしたくないと思っていた。アンカーから“つながったぞ”と声をかけられて安心した」。

　鈴木には来年、もう一度箱根路を走るチャンスが残されている。「今度はしっかりつなげるようにリベンジしたい」と快走を誓っていた。