早大　連覇どころか屈辱の無冠　渡辺監督「おごりが…」

＜箱根駅伝＞７区を走った早大・佐々木（右）は８区の設楽にタスキをつなぐ

第８８回東京箱根間往復大学駅伝競走

（1月3日 箱根・芦ノ湖～東京・大手町、復路５区間１０９・９キロ）
　うつむいた選手たちの前で、早大・渡辺監督はおえつを漏らしていた。「おごり、危機感の無さが４位という結果になった。言い訳はありません」。

　昨季、学生駅伝３冠を達成した王者が、連覇はおろか、無冠でシーズンを終えた屈辱。左足の故障で出場できなかった八木主将も「僕は、柏原くんのように走って貢献することも、安心感を与えることもできなかった。すいません」と言うと、目を真っ赤に染めた。

　５分７秒差という絶望的な差でも、１位を最後まで追うのがエンジの使命。だが、６区で西城が区間１５位と出遅れると、東洋大の背中は一度も視界に入らなかった。９区で前田が３位に転落。アンカーの市川も明大に抜かれた。声一つ上がらなかったゴールが、ショックの大きさを物語っていた。

　４年生の主力に故障が相次いだことで、今年の出場メンバーは８人が来年もチームに残る。３年目で初の箱根出場を果たし、７区で区間３位だった来季主将の佐々木は「僕たちは優勝しなければいけないチーム。全体もそうだけど、個人もレベルアップしないと。とにかく、強いチームをつくりたい」と雪辱への思いを口にした。