ジャンボ6年ぶりトップ3発進!遼に“挑戦状”

[ 2011年4月29日 06:00 ]

3位タイと好発進した尾崎将司

男子ゴルフツアー中日クラウンズ第1日

(4月28日 愛知県愛知郡東郷町・名古屋GC和合C=6545ヤード、パー70)
 男子ゴルフツアーの中日クラウンズ第1日は28日、愛知県愛知郡東郷町の名古屋GC和合C(6545ヤード、パー70)で行われた。永久シードの尾崎将司(64=マックス・インターナショナル)が5バーディー、2ボギーの67で回り、3アンダーで首位と2打差の3位と好発進した。杉原輝雄に勧められた加圧トレで腰痛を克服。スタート前には石川遼(19=パナソニック)に“挑戦状”を叩きつけるなど心身ともに絶好調。自らが持つ55歳7カ月29日のツアー最年長優勝記録の更新を狙う。石川は2アンダーの11位。朴星俊(パク・ソンジュ)(24=韓国)が5アンダーで首位に立った。

 会見中、冗舌だった尾崎の声のトーンが急に低くなった。「ちょっと…あの…」。報道陣が何事かと前のめりになると、「今年の尾崎はちょっと違うよ。ここだけの話。あまり言わないように」と64歳はイタズラっぽい笑みを浮かべた。

 67をマークし、首位と2打差。トップ3発進は05年カシオワールド・オープン以来6年ぶりだが、自信はあった。スタート前に練習場で「今年の俺はおまえと戦えるからな」と45歳年下の石川に宣戦布告した。いきなり1番で第2打をピンにピタリと寄せてバーディー発進。5つ目のバーディーを奪った17番では7メートルをねじ込み派手なガッツポーズで観衆を沸かした。「自分としては仕上げてきたつもり。びっくりはしない」と胸を張った。

 好調の要因は血流を制限して効果を高める加圧トレーニングだ。2年前に杉原に勧められた。その時は「杉原のおっさんがやるのなら大したことがない」と興味を持たなかったが、昨冬から取り組み始めると体力がつき、悩まされた腰痛も良くなった。「アイアンの切れ味、飛距離も戻った」と手応えを感じていた。

 先週からは禁煙も始めた。ラウンド中は電子たばこをふかしガムをかんだ。禁煙は人生で「2度目」。前回は5キロ太り2カ月で元の愛煙家に戻った。しかし、今回は「日本が傾いている。立ち直るまで」と復興への願いも込め意志は固い。加圧トレで体重増を抑え「前回と同じようにはならない」という自信もある。

 「(加圧トレを)やることが、おっさんの“遺言”だと思っている。俺が恥ずかしいプレーをすると、自分が恥ずかしいと思う人だから。おっさんも頑張ってほしい」。ジャンボ節で、がん闘病中の杉原にエールを送った。ツアー最年長優勝を飾った02年全日空オープン以来9年ぶりのツアー95勝目は射程圏。3連覇を含む5度の優勝は青木功と並び大会最多。和合を知り尽くす男は先輩への感謝の気持ちも込めて戦う。

 ▼1位・朴星俊 グリーン手前から攻めたのが良かった。和合は距離が短くてやさしそうだが、グリーンが小さくて難しい。(日本参戦2年目)

 ▼3位・高山忠洋 もう少しショットを調整しないと。(同組の)石川選手みたいに安定感があれば。内容的には石川選手の方がいいと思う。(開幕戦優勝者)

 ▼11位・池田勇太 今のショット、パットの状態で、よくこのスコアで回れたと思う。悪いなりにプレーできた。(後半にスコアを落とす)

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2011年4月29日のニュース