朝青龍“初顔キラー”圧巻の30連勝

[ 2009年3月18日 20:55 ]

朝青龍が寄り倒しで栃煌山を下す

 【大相撲春場所4日目】若手力士の話題になると、朝青龍はよく「壁になるぞ」と言う。これから何度もぶつかる相手との初対戦は必ず勝つ。しかも内容でも圧倒。朝青龍はこうやって1つの時代を築いてきた。

 まだ小結だった2001年夏場所から始まった初顔合わせの連勝を30に伸ばした。相手は高知・明徳義塾高の後輩で、2大関を連破している22歳の栃煌山だ。「(周囲から)楽しみだと言われていたから、いい相撲を取りたかった」。右で張った立ち合いから素早く2本差し、左ですくい投げを打つように寄り倒した。「考えていた通りの相撲だったね。この2日間は相手もいい相撲を取っていたから、しっかり研究したよ」と満足した。
 横綱昇進後の初顔合わせでは21連勝。「相手の立場になったら自分だって緊張するだろうね」と思いやりながらも、場所前は栃煌山と稽古を重ねたところは用意周到だ。横綱時代、初対戦では41勝3敗(不戦敗を除く)と強さを誇った九重親方(元横綱千代の富士)は「負けないぞという気持ちは常にあった。朝青龍は骨のある相手を探して出稽古するのがいいんだ」と褒める。
 帰り際には「WBCで日本が負けたからおれも負けると思ったよ」と冗談を飛ばす一方で、出番前は激しく何度も体を叩いて土俵に向かった。この余裕と気迫がある限り、牙城は揺るがない。

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2009年3月18日のニュース