真央 今季自己ベストで2位発進

[ 2008年3月20日 06:00 ]

女子SPで演技を終え、声援に応える浅田真央

 フィギュアスケート世界選手権第2日は19日、イエーテボリ(スウェーデン)で女子ショートプログラム(SP)が行われ、初優勝を狙う浅田真央(17=中京大中京高)は今季自己ベストの64・10点で2位スタートとなった。中野友加里(22=早大)は61・10点で3位、昨年優勝の安藤美姫(20=トヨタ自動車)は59・21点で8位と出遅れた。GPファイナル2連覇のキム・ヨナ(17=韓国)は59・85点で5位、カロリナ・コストナー(21=イタリア)が64・28点で首位に立った。

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 客席で約30本の日の丸の旗が揺れる中、浅田が演技を終えた。冒頭の3回転フリップ―3回転ループを確実に着氷。続く3回転ルッツも成功させた。3つのジャンプはほぼノーミス。日の丸は目の肥えた欧州のファンが与えた高い評価だった。

 64・10点は06年NHK杯でマークした69・50点の自己ベストには及ばなかったが、今季の自己ベスト。「とりあえずミスがなくてよかったです」とホッした表情を見せたが、満足はしていない。「スピンでレベルを取れなかったのが悔しい。70点か60点です」。ジャンプ以外の細かい要素で詰めを欠いて、SP首位発進はできなかった。

 地元東京開催で、初出場だった昨年は重圧に押しつぶされた。優勝する実力はありながら2位。SPの冒頭で3回転―3回転をミスし、5位と出遅れたことがすべてだった。今季も序盤はSPが安定せず、GPファイナルでも最下位の6位。SPが鬼門となっていただけに、この日のSPで大きなミスなくしのいだことは大きかった。

 2月の四大陸選手権後に、昨季から師事していたロシア人のラファエル・アルトゥニアン・コーチと正式に師弟関係を解消。周囲が心配する中、ギリギリまで名古屋で1人で調整し、3日前に現地入りした時はほぼ完ぺきな状態に仕上がっていた。目指すは日本人5人目の優勝。フリーで高い得点が期待できるだけに、初優勝へ向けて上々のスタートを切った。

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2008年3月20日のニュース