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あの流行語とそっくり 岸田首相 裏金事件で森元首相への聴取の「記録はごさぜいません」

[ 2024年4月23日 05:30 ]

衆院予算委の集中審議で答弁する岸田首相
Photo By 共同

 岸田文雄首相は22日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、森喜朗元首相へ聴取した際の問答について「記録はございません」と発言した。森氏は、裏金づくりが始まったと言われる2000年前後に清和政策研究会(現安倍派)会長の座にあったキーマン。その重要人物への聞き取りが、文書などの記録として残されていないことに、議場から「えーっ!?」と驚きの声が上がった。

 首相の“記録はございません発言”が飛び出したのは、立憲民主党の岡田克也幹事長への答弁。

 岡田氏「(裏金は)安倍派の幹部は2000年前後からあったと言っている。その時の派閥のトップ森元総理に聞かないと分からない。きちんと聞きましたか?」
 首相「電話で行いました。関与は確認できなかったと(これまでも)申し上げている。電話だったのは、森元総理の日程の調整の中で決定した次第です」
 岡田氏「電話をしたとき、総務会長や幹事長は同席して一緒に聞いていましたか?記録はあるんですか?」
 首相「私の責任で聞き取り調査を行いました。記録はございません」

 この発言後、ネットのトレンドワード上位に「記録はございません」がランクイン。「不祥事の調査で記録がないなんてあり得ない」「調査で記録なしとは。民間企業で常識を学べ」「火の玉とか、命がけとか言ってた結果がこれ?」など非難のコメントが続々と書き込まれた。

 裏金事件に関し首相は、塩谷立元文部科学相と世耕弘成前参院幹事長に離党勧告を出すなど39人を処分して区切りを付けようとしたが、野党の追及は止まない。毎日新聞の世論調査では、森元首相に「国会で説明を求めるべき」が84%と国民も依然厳しい目で見ている。「記録はございません」は、1976年にロッキード事件に絡んで流行語になった「記憶にございません」とそっくり。このままでは「記録はございません」も根幹が分からない裏金事件を象徴する言葉として語り継がれる可能性もある。

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