G大阪FW坂本「取り消されるだろうな」　内心諦めていた今季初得点に笑顔

明治安田J1リーグ第8節   G大阪2ー1鳥栖 （ 2024年4月14日    パナスタ ）

＜G大阪・鳥栖＞前半AT、坂本（左から2人目）がこぼれ球を押し込み同点ゴール（撮影・長嶋　久樹）
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　内心、諦めていた。「取り消されるだろうな…」。G大阪FW坂本一彩（20）は大きな期待せず、審判の時を待った。そして「ビックリした」。今季初得点が認められると、満面の笑みを浮かべた。

　1点を追う前半48分だ。ゴール前の混戦から左足を出した。ジャストミートはしなかったがボールは鳥栖ゴールへ向かい、ゴールライン付近でDFが掻き出した。一旦、主審はゴール判定。だが直後にVARが介入した。判定がひっくり返ると覚悟していただけに、二重の喜びとなった。

　本来はストライカー。G大阪ユース時代には元日本代表FWの大黒将志コーチ（現JFL枚方コーチ）の薫陶を受けた。だが今季は主にトップ下起用。MF山田康太の負傷離脱もあり、3試合連続でスタメン起用されている。「満足のいかないプレーが続く中で使ってくれた。自分としては歯がゆい思いだったし、チームの力になりたかった」。

　後半11分には巧みな反転から絶妙なスルーパスを通して、相手DFの退場を誘発。オフサイドになったが、同20分には大黒将志を彷彿させるエリア内でのポジション取りでゴールネットを揺らした。ポヤトス監督は「彼は自分をもっと理解しないといけない。J1トップレベルでできる意識を持つべきだ。ボールコントロール、DFも助けられる。リズムも変えられる。自分を信じるべきだ」と力説。さらなるポテンシャルの開花に期待した。

　あす15日開幕のU―23アジア杯に臨む大岩ジャパンには選出されていないが、今夏のパリ五輪出場を虎視眈々と狙う。「ほっとしているし、嬉しいし、でも、まだここから点を積み重ねていかないといけない」。目に見える結果を残し続け、より高い舞台へ上がっていく。