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【アジア杯】森保ジャパン 4発白星発進もヒヤヒヤ ベトナムに一時リード許す

[ 2024年1月15日 04:30 ]

アジア杯1次リーグD組   日本4―2ベトナム ( 2024年1月14日    カタール・ドーハ )

<日本・ベトナム>試合後、握手した森保監督とトルシエ監督(撮影・西海 健太郎)
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 3大会ぶり5度目の優勝を狙う日本は14日、1次リーグD組の初戦で格下のベトナムと対戦し、苦しみながらも4―2で勝利した。前半11分にMF南野拓実(28=モナコ)のゴールで先制したものの、まさかの2失点で一時リードを許した。南野の2ゴール目、A代表デビューから6戦6発となるMF中村敬斗(23=スタッド・ランス)のゴールで逆転し、歴代最長となっている連勝記録は10とした。次戦は19日にイラクと激突する。

 試合終了後、敵将のトルシエ監督とがっちり握手を交わした森保監督に笑顔はなかった。前半10分に南野のゴールで幸先良く先制したが、同15、32分に立て続けにセットプレーで失点。最終的に逆転勝ちしたものの、FIFAランク94位にリードされるまさかの展開を許し、指揮官は「アジア各国と戦う上で、どのチームもセットプレーにはかなりパワーをかけてくると思う。しっかり対応できるように修正しなければいけない」と厳しい表情で振り返った。

 26年W杯北中米大会で優勝を目標に掲げる森保ジャパンにとって、今大会はあらゆる面でシミュレーションが可能な唯一で最後の大会。またしても8強の壁に阻まれた22年W杯カタール大会の反省を生かし、日本協会は今大会へ向け相手国のスカウティング部隊を4人から30人以上に増員。だが、デザインされたセットプレーで揺さぶりをかけられるなど、02年W杯で日本を率いた敵将の“マジック”に早くも一杯食わされた。

 対アジア勢に2失点するのは、1―3で敗れた19年アジア杯決勝のカタール戦以来だ。相手は自陣に引いて5―4―1のブロックを形成。仮想アジアは元日決戦のタイ戦で既にテスト済みだったが、格下相手に油断もあったのか、前半はなかなか崩せず、板倉は「前と後ろの意思の疎通ができていなかった」と問題点を指摘した。それでも後半は選手の配置を変更するなど修正し、最後は力の差を見せた。国際Aマッチ74試合で歴代単独最多となった指揮官も「理想通りの戦いにならなかった時に、選手たちが落ち着いて修正してくれた。今後に向けて自信になる」と前向きに捉えた。

 選手はこの日、能登半島地震で亡くなった人への哀悼の意を示すため、喪章をつけてプレー。試合後には選手たちにハッパをかけ、「被災地に力を」という横断幕を持ってピッチを一周した。

 初戦の教訓を生かして初めて、優勝の二文字が浮かび上がってくる。指揮官は「日本のサポーターの皆さん、能登半島地震で被災している皆さんに、また勝利と励ましのエールを送れるようにベストを尽くしたい」と誓った。

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