×

前橋育英・守屋、パーフェクトハット 右足→左足→頭で決めて4-0発進大貢献

[ 2021年12月30日 05:30 ]

第100回全国高校サッカー選手権第2日・1回戦   前橋育英4-0草津東 ( 2021年12月29日    熊谷陸 )

<前橋育英・草津東>後半、前橋育英・守屋にゴールを許す草津東(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 前橋育英(群馬)が草津東(滋賀)を4―0で下し、快勝発進した。FW守屋練太郎(3年)が今大会初のハットトリック。右足、左足、頭と“パーフェクト”に決めた上、1アシストで4得点すべてに絡んだ。31日の2回戦で三重と激突する。

 守屋のエースとしての誇りが詰まった一発だった。前半6分、GK渡部堅蔵(3年)とのホットラインが開通。ロングフィードに反応すると、絶妙なトラップから右足を振り抜いた。低空ミドルでチームを勢いづける先制弾。己を誇示するかのように、高々と右手を上げて空を指さした。

 「渡部は凄いキックが飛ぶし、普段からそういうパスを受け取っている。良いトラップができ、そのまま良いシュートが打てた」

 後半34分には左サイドを味方との連係で崩して左足を一閃(いっせん)。アシスト直後の終了間際にはカウンターから長い距離を走り、味方のシュートがバーにはじかれたところを頭で詰めた。全4得点に絡み、第100回大会初のハットトリック。自身にとっても公式戦では初という。

 右足、左足、そして頭。いわゆる“パーフェクトハットトリック”の完成は練習での積み上げの成果だ。「自分の課題はシュートだとずっと思っていた」。最前線の選手としては致命的ともいえるが、弱点から目を背けず、来る日も来る日も克服に取り組んだ。「日本一のFWになる」。壮大な目標も地道な努力の支えとなった。

 好きな選手は「魅力的で、いろんな人を喜ばせるような選手」とブラジル代表FWネイマール。「自分も点を取ることで盛り上げたい」と気合十分。そんな守屋のプレーの思考はシンプルだ。毎試合、得点すること。チームの勝利に貢献すること。そして、今大会の得点王になること。力強く「得点王になりたい」と宣言したストライカーが、96回大会以来の優勝を目指す名門をけん引していく。

 ◇守屋 練太郎(もりや・れんたろう)2004年(平16)1月12日生まれ、埼玉県出身の17歳。上福岡少年少女SCからクラブ与野を経て、前橋育英に入学。50メートル6秒2の快足とタイミングの良い飛び出しを武器に相手ゴールを脅かす。神奈川大に進学予定。家族は両親と姉。1メートル78、67キロ。

 ▼草津東・牛場哲郎監督 前橋育英への対策をしてきたが、質の高さでやられるところがあった。(守備で)中を固めるところは狙い通りできたが、奪ってからの攻撃は慌てることが多かった。

続きを表示

2021年12月30日のニュース