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メッシが涙の退団会見「受け入れるのが難しい」「身体が許す限り、プレーを続ける」

[ 2021年8月8日 20:18 ]

会見中に顔を覆うメッシ(AP)
Photo By AP

 バルセロナ退団が発表されたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(34)が8日、同クラブの本拠カンプノウで記者会見を行った。家族やピケ、グリーズマンらチームメートも見守った中で紺のスーツに身を包んで姿を見せた。会見が始まる前から涙を浮かべ「人生の全てをささげてきた。(退団を)受け入れるのは難しい。まだ準備ができていない」と語った。

 6月末で契約が満了したメッシは新型コロナウイルスの影響を受けたクラブが大幅な減収に見舞われる中、1億3800万ユーロ(約179億円)とされる年俸の半減を受け入れ、5年契約を結ぶ方針と報じられていたが、リーグが収入に応じて各クラブの年俸総額を制限するサラリーキャップをクリアできなかった。メッシは「クラブに残るためにあらゆることをしたが、リーグが認めなかった」と語った。

 一方でメッシは「体が許す限り、プレーを続ける」と現役続行への強い意欲を強調。退団発表後に複数のオファーがあったことは認めながらも、移籍先に関しては「何も決まっていない」と話すにとどめた。有力候補に挙げられるパリSGに関しては「1つの可能性」としたが、既に周辺の関係者が条件面の交渉に入っていると伝えられているほか、フランス紙レキップが8日か9日にメッシがパリ入りしてメディカルチェックを受けると報じている。

 メッシは13歳でアルゼンチンから下部組織に加入してバルセロナ一筋でプレー。在籍21年で公式戦通算778試合に出場して672得点を記録し、4度の欧州チャンピオンズリーグ(CL)など35個のタイトル獲得を支えてきた。昨夏には当時のクラブ上層部との対立から退団を希望したが、シーズン開幕前に翻意して残留した。
 今年3月の会長選で復帰を果たしたラポルタ会長とは前回在任時から友好な関係を築いていたこともあり「(退団を希望した)昨年とは全く状況が違う」とメッシ。会見が行われたカンプノウの周辺には背番号10のレプリカユニホームを着た多数のファンが駆けつけ、クラブ史上最高の選手との別れを惜しんだ。

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